子のコミュニケーションを奪ったのは親だったという…悲しみと怒り

コミュニケーションが苦手な人
これはACにも当てはまること
幼児期の過保護 過干渉が根っこにあると改めて感じます

家族のメンバー もちろん親 からの非言語の干渉 先回りの世話焼き
これは幼児期であれば受け入れざるを得ない 受け入れないと生きていけないのですが
少年少女期から思春期に至るまで この過干渉が続くのです 場合によってはいい大人になっても
親はこうして子の自立 自律を奪います 自分の意のままに支配しようとします
親である私ががいないと あんたは何もできないのよ 私が面倒を見てあげる代わりに あなたは私の言うことを聞くのよ

親自身もそうやって育って来たのです 愛=支配 束縛 世話焼き と学んできた

子は成長と共にこれに反発を感じる そりゃそうです ウザいを超えて重いのですから
でも長い間飼い慣らされているので ウザいのを我慢さえすれば それは楽なこと 何も言わなくても望むことが叶えられているのですから

逆に言えば子が「自分はこんな気分なんだ」「自分はこんな欲求があるんだ」を言葉にして他者に伝える方法を奪ってしまうのです
無言のコミュニケーションという悪い癖です

子は大人になってもこの感覚を家族以外の他人にも持ってしまうのです
健全な家族なら 親は子に言葉でのコミュニケーションを教えますが 機能不全家族はここが違います
黙っていても 自分のことを分かってくれる筈だ と
他人なんだから言語で丁寧にやり取りしなければ理解し合えないのに

言語コミュニケーションが訓練できてない 弱いから 非言語で他人にも分かってもらおうとする 親を真似て もちろん当然ながら分かってもらえない
これで不快感を持ったり癇癪を起こしたり ますますコミュニケーション嫌いになる

子はもっと親を恨んで 否定して 拒否していいのです 和解はそのずっと後でいいのです
きちんと親を恨む 親を拒否し 子の側から離れることが大切です
その上で親に奪われたコミュニケーションを学び直す やり直す
自分のやり方で 親の力を借りずに自分だけの力で この体験が大切です

無言のコミュニケーションをやめるという固い決意が必要です
自分の代でこれをやめないと 次の代に連鎖してしまうのですから

これもできるようになるまでには時間がかかります 諦めないで
image

向き合いたくはないけれど いつか向き合うことになる親のこと

ACをやめるために どうしても向き合わなければならない相手
今回は親とのことについて

大嫌いな親 でもその対極には それと同じ大きさの愛着があります
意識の上では嫌い でも無意識の世界では大好き という状態を あなたも気づいているでしょう
その上で お話を進めます

嫌いだけど 本当は大好きな親
嫌悪と裏腹な 自分の中の愛着 強い愛着
小さい頃 して欲しかったことはたくさんあったのに 何ひとつ応えてはくれなかった親
それでも諦められず 縋り付いても振り払われた
抱きしめて欲しかったのに 愛してると言って欲しかったのに
あの頃の欲求が満たされないまま 大人になったのです
そんな強い思いを抱えたまま大人になったのです
無意識の世界では 小さいあなたが親の手を 服の裾を握り締めて しっかりと掴んでいるのです
その手をそっと離して 自分の足で立つことができるまでは ACは終わりません
親との訣別が終わるまでは 子どもの自立 自律は始まらないのです

今は大嫌いで顔を会わせることも まともに話すこともしないでいるあなた
それでもいつかは きちんと向き合い感情を言葉にして親に伝える日が来ます
あの頃 言いたくて言えなかったこと 言って欲しくて言ってもらえなかったこと
感情的にならずに 風景を眺めるように 冷静に淡々と 自分の心情を親に伝えるのです

これを事前にシミュレーションしておくと 自分の言葉を自分の耳で聴くことができて効果的です
独り言で自分を確かめるのです

「小さい頃 熱ばかり出していたでしょ?病気になれば構ってもらえる 優しくしてもらえると 無意識に思ってたからだよ」
「商売が定休日の日 私が学校から帰ると家は暗くて 私は急いでパチンコ屋へ走って姿を探したんだよ 怖くて寂しかった」
「『育ててやってるんだからありがたく思え』と言われた時は 本当に悲しかったんだよ」
私ならこんなことを伝えたでしょうか

こんな会話を まるで風景を眺めるようにあの頃を振り返る会話を通して 親と和解ができれば とても嬉しいことなのですが 関係を修復できればいいのですが あまり期待はしにないように
親は子がそんなことを感じていたなど思いもしないでしょうから
あなたが自分の言葉で本当の気持ちを言葉にして伝えられたことだけでも良しとしましょう
実際 これが言えれば 気持ちがずいぶん変わるはずです 軽くなります
掴んでいた親の袖を離すことができた と感じる瞬間です
親から離れることができた と感じるでしょう この感覚が大切です

そして 愛着と同じ大きさの 親への恨みの憎しみも もう手放しましょう
あなたが手放すまでは 自立 自律できません 手放しましょう

そして しばらくして落ち着いたら 親の育ちを想像してみましょう
きっと子のあなたと同じように それ以上に悲しい苦しい思いをして
同じように親への愛憎を抱えて生きてきたのです
そのことを思えば 少しは親のことも 赦(ゆる)すことができるかもしれません
image