怒りの感情をコントロールする

全豪オープンを制した大阪なおみさんから こんな言葉が出ました。

「私は精神的に成長する必要がある」「今は3歳児の精神状態」「この1年で成長できた。今は5歳児」

自分のメンタルの弱さ、怒りの感情をコントロールできない自分を客観視できている状態です。

それまでの彼女はコートの上で怒ったりふてくされたり泣いたりラケットを投げ捨てたり、見ていても可哀想になるほど不安定でした。それがこの1年で見違えるほどの成長を遂げました。

ピンチになっても慌てない、過剰に落ち込まない。失敗しても自分に腹を立てない。

自分の感情をきちんとコントロールできている21歳の女性アスリートの姿がそこにはありました。

怒りの感情をコントロールするのは、そう簡単にはできません。特に私たちACには至難の技です。

自分の感情が一体どこから来るのか分からない。どう対処すればいいのか分からない。冷静に自分の感情と向き合うことができずに、感情的になってしまう。激昂してしまう。それでパニックになってしまう。自分の感情に簡単に飲み込まれてしまうからです。自分で毒を吐いて、その毒に当たって中毒を起こしてしまうのに似ています。自家中毒です。

ACのもう一つの悪い癖は「余分な感情を上乗せする」ことです。

自分の内側に立ち現れた感情を客観視できずに、冷静に対処できずに次々に感情を増幅させるのです。

例えば立ち現れた不快な感情の原因が「嫉妬」だとします。これに「私は今、彼(彼女)に嫉妬してる」から原因を探ったり、その感情をなだめたりするのではなく、さらに余分な感情を、例えば恨み、憎しみなどの感情を上乗せしてしまうのです。

客観視する とは、一枚の風景画、風景写真のように眺める に近い行為と言えばいいでしょうか。

感情を無理やり抑え込むのではなく、客観視する。ただ眺める。
余分な感情を上乗せしないことはとても大切です。

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