カテゴリー別アーカイブ: 外科

頸部痛

最近、たまたま多いので頸の病気のお話。
まずは頸の骨ですが、ほとんどのほ乳類の頸の骨は7個あります。
ヒトもワンちゃんもネコちゃんもキリンもネズミもみんなです。
(極々一部で例外があるようですが、それはさておきます。)
1番目の頸の骨を環椎。
2番目の頸の骨を軸椎。
2番目から7番目の間には椎間板が存在しますが,1番目と2番目はなく、噛み合うような構造をしています。

で、頸の病気が多いのは圧倒的にワンちゃんです。
主な病気には、「頸部椎間板ヘルニア」と「環軸亜脱臼症」があります。
両方共、「頸を動かすと強く痛がる。」「前足あるいは後足の麻痺。」などの症状を示します。
その他にも、「頸に力を入れて動かなくなる。」などもあります。
頸部椎間板ヘルニアは軽症の場合では内服と運動制限にて経過観察をしますが、根治療法ではないため再発を繰り返すこともあります。重度の場合はMRI検査にて確定診断後、外科手術を行うことが推奨されています。ミニチュアダックス、シーズー、ビーグルで多くみられます。
環軸亜脱臼は先天性あるいは外傷性に起こる病気です。ほとんどは先天的のため若齢での発症が多く、内科療法での反応はあまりよくないため、外科手術にて頸の骨を固定することが推奨されています。この疾患はトイプードルやチワワといった人気犬種に比較的多い病気です。
【環軸亜脱臼に対する外科手術】

実際に立つことができなかった子の術後レントゲン写真です。
手術用のピンと手術用骨セメントにて固定しています。
今では元気に歩くようになってます。
非常に難しい手術のため症状によっては改善が認められない場合もあります。
また術後の合併症も起こりやすい手術です。
当院ではこのような症例の手術もおこなっておりますので、もし何かご質問
ご相談などございましたら、お気軽にどうぞ。
先にお知らせしたように21日(日)に少しだけ院長不在となります。
また当日は11時から12時の間、千葉ロッテマリーンズの優勝パレードが行わ
れるため、周辺道路状況の混雑が予想されます。
来院はお早めに(^-^)
MAKUHARI Beans Petclinic
http://www.beans.jpn.org

手術室

幾分、夜の暑さが少し和らいだ気がするのは私だけでしょうか?
最近はお知らせばかりだったのでたまには真面目に病院のPRを。
当院では獣医師の先生方からの依頼を受け、骨折などの整形外科や椎間板ヘルニアなどの神経外科手術をさせてもらっております。また時には依頼を受け、他院にて手術をさせていただくこともあります。
ちなみに当院の手術室です。
手術台の奥にあるのが、麻酔器、麻酔モニター、人工呼吸器などです。

難易度の高い手術は多くの先生が駆けつけてくれ、検討しながら計画を立て、

確実な結果を目指して手術をおこなってます。

もちろん避妊や去勢と言った一般外科も日常おこなっております。
手術や麻酔に関する質問は術前になんでも聞いてください。
最後に勤務医時代から夏になるとよくされた質問です。
「夏場の方が化膿とかします?」
基本的には季節はあまり関係なく「化膿とか」はないのでご安心ください(^-^)
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骨折


W杯で活躍が期待されたコートジボワールのスーパーストライカー・ドログバ選手…。
日本代表戦で肘の骨折をしてしまいましたね。
翌日の手術が成功はしたものの全治4週間とのこと、出場は微妙ですね。
というか全治4週間というのは驚きです。早いです。まあ折れ方にもよるのでしょうね。
犬猫の骨折の治癒期間は場所と折れ方、その後の治療法にもよりますが、一般的には
10週間程度と言われております。結構時間がかかるんですよ。
小型犬の飼育頭数の増加に伴い前肢の骨折は多くなっています。
椅子やソファーから飛び降りて降りて折れたという子に何度となく遭遇してます。
本当に気をつけてくださいね。

このレントゲン写真は、昨年、他院より紹介いただいたチワワの子の前肢骨折の術後写真です。折れている場所は中央やや左側の矢印部分です。骨の厚みは4mmぐらいです。今はすっかりよくなって元気に走り回ってくれてます。
ちなみにドログバ選手が折れたのは「Drogba?」のあたりかな?
この骨が尺骨です。肘を曲げて、飛び出していて、触れる…そう、それです。
ただでさえ厳しいGroup Gで、ドログバなしでの予選突破は難しそうですね。
(Group Eの心配はさておきますね(-_- )/といいつつガンバレ日本!)
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