メダカの選択 その八

 先住の民であるメダカは、後からやっ
てきたヒトが作り出した水田の中で生き
抜く道を、選択します。
 そして、イネを食い荒らすなどの抵抗
もせず、おとなしく暮らし始めます。

 水田で楽しそうに泳いでる姿を覗き込
んでいるうちに、「メダカの住み易い環
境を整えてやったのだ」と、思い違える
ヒトも出てきます。
 メダカを「水田の魚」と命名したのは、
おそらくそのようなヒトでしょう。

 しかし、メダカは「水田の魚」では、
ありません。
 現代の水田を見渡すと、メダカがい
る水田は、極めて限られています。
 農薬の影響に加え、暗渠排水など、
自然の水系から断絶された用水路と排
水路が、メダカの行き来を妨げている
からです。

 メダカは、一時的に、ヒトが作り出
した水田を、利用してきたに過ぎませ
ん。
 単なる「稲作工場」と化しつつある現
代の水田に見切りをつけたメダカは、
次にはどのような選択をするのでしょ
う。           < 完 >

  メダカの選択 その七

  メダカの選択 その六

  メダカの選択 その五

  メダカの選択 その四

  メダカの選択 その三

  メダカの選択 その二

  メダカの選択 その一

suisou
 

 

 

 

 

 

 

     前回の問題 解答
 イノシシの跳躍力は、助走せずに120
cmの柵を跳び越えるほどです。
 

      今日の問題 
 福岡県の方言で、「カワクジラ」と呼ば
れているのは、どのような魚でしょう。

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