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ランラン ピアノリサイタル

昨日予告しました、美術館と演奏会の感想です。
どちらも長くなりそうなので2日に分けます。
まずはランランのリサイタル。サントリーホールに行ってきました。
彼をご存知の方もたくさんいらっしゃると思いますが少しご紹介。
ランランは1982年生まれ中国人ピアニスト。
まだ27歳という若さですが、世界で第一線のピアニストとして認められ、
大活躍しています。
24日のリサイタルは、ランランのスケジュール調整がつかず、
2日に分けて行われるはずだった公演を急遽
同日の14時と18時に行うハードスケジュールになっていました。
私が聴いたのは18時から。
同じ日に2回も演奏会をやったら、2回目は疲れて調子悪いんじゃないかなと
心配していました。
でも、そんな心配は彼がモーツアルトのソナタの冒頭を弾いた瞬間に無くなりました。
ピアノから出てくる音すべてが、生物のように生き生きとしていて、
自由自在に表情を変えて行き、色鮮やかな世界が見えてくるようでした。
あんなに表情豊かに、軽々と演奏しているピアニストを見たのは初めてです。
最後に演奏した、リストのハンガリー狂詩曲6番はすご過ぎて笑いがこみ上げてしまいました。
この曲、最後はオクターブの連打が長く続きますが、超人的速さで軽やかに、とても美しく
弾ききっていました。
音楽性、技術、個性どれも完璧に持っているピアニストだと思います。
こんな人なかなかいません。
機会があったら是非聴いてみて下さい。

幕張美浜音楽祭

ネットで美浜区のホールを調べていて見つけました。
幕張美浜音楽祭
期間は、3月19日~21日。
3日間で14公演を予定しているそうです。
今日からチケット発売です。
自分が住んでいる街でこんな音楽祭が開かれているとは、
素敵なことだとうれしくなりました。

レッスン

留学時代の恩師が2週間日本に滞在するとのことで、
一昨日レッスンをしてもらいに、横浜へ行って来ました。
先生に会うと、一瞬で気持ちが生徒に戻ります。
演奏を聴いてもらい、意見をもらうのはとてもうれしいことです。
昔と違い、私も教える側の気持ちがわかるようになり、
先生とより深い話ができるようになった気がします。
また6月に日本に来られるそうで、
じゃあ、6月に会おう!と言って別れました。
留学中の一生懸命な気持ちを思い出し、気持ちの良い一日でした。
写真は、ハンガリーのブタペストにあるオペラ座です。

シェーンベルク

今日は現代曲の気分になり、シェーンベルク (1874-1951)を聴いています。
彼はオーストリアの作曲家で、12音技法で有名です。
私がシェーンベルクの作品を初めて弾いたのは大学に入学した頃でした。
イレギュラーなリズムや、調性の枠を超えた作曲法がパズルのようで
弾くのがとても楽しかったのを覚えています。
今改めて聴くととてもロマンチックな音楽に聴こえます。

ラフマニノフ

セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)はロシア人作曲家です。
20世紀前半に生きていたこともあり、なんと本人の演奏をCDで聴くこともできます。
協奏曲2番等が有名ですが、私はソナタの2番が好きです。
途中に出てくるメロディーがとても好きで、その部分だけ何度も弾いてしまいます。
ラフマニノフを弾いていると、いつも極寒の吹雪の中を歩いているような気分になります。
大陸の大きな流れのようなラフマニノフの作品、なかなか良いですよ。

上原彩子ピアノリサイタル

今日は千葉県文化会館に行って来ました。
上原彩子は、2002年、チャイコフスキーコンクールの日本人初、また女性初の優勝者です。
音楽大学へは行っていないと言う、とても珍しいピアニストです。
どんな演奏をするのかとても楽しみにしていました。
プログラムは、すべて現代曲。
表現力が本当に豊かで、ピアノはこんなにいろんな音が出せるのかと思わせてくれるような
本当にすごい演奏でした。
ピアニシモ(弱い音)の音がとても美しく、とても軽やかな音が印象的でした。
超一流の演奏を3500円で聴けるとは本当にお得です。
次回千葉で演奏会がある時は是非聴きに行ってみて下さい。

思いつき

来年の2月に舞台で少し弾くことになり、曲目を考えています。
もちろんリストを専門としているので、リストの作品が第一候補なんですが。
今日ふとシューマンはどうだろうと思いつきました。
まだまだ思いつき程度ですが。
シューマンは19世紀ドイツのロマン派を代表する作曲家です。
実は、音楽高校に通った3年間は、私の音がシューマンに合っていたこともあり、
シューマンを本当に良く弾いていました。
シューマンの作品は、とても入り組んでいて、内面を表現するのが非常に難しく、
とても苦労した思い出があります。
ただ、その作品の奥深さを表現する面白さも同時にありました。
久しぶりに昔弾いた曲を弾いてみようかと言う気分になりました。
まだまだ、どうなるかわかりませんが。

メンデルスゾーン

中学生の生徒さんがメンデルスゾーンの無言歌集をやり始めてから、
久しぶりにメンデルスゾーンの曲を偶然耳にすることが多く気になっています。
メンデルスゾーンはドイツ、ハンブルグ生まれのロマン派時代の作曲家。
当時忘れられていたバッハの価値を見出し、復興させた人物です。
無言歌集は2~3分の小品が集められた曲集で、名前の通り歌詞はついていませんが、
歌曲のようなメロディーがとても美しい作品ばかりです。
今もテレビで、NHK交響楽団の演奏する交響曲3番を聴いていました。
聴いていると、ふかふかの毛糸につつまれたような、暖かい気持ちになります。
やはり、冬はドイツ音楽がピッタリくる季節だなと思っています。

本番前

コンサートまで後2週間。
普段の練習と、本番前の練習は少し違います。
舞台に立つと、多かれ少なかれ緊張するもの。
いつものピアノと違いますし、空間も違います。
私はいつも、本番が近くなると、舞台に立った時のことを想像し、
より集中力と緊張感を高めて、通し練習をしたり、
楽譜の細かいところまでよく頭で理解できているか確認作業をしたりしています。
このような練習方法は、舞台数をこなして自然と自分にあった方法がみつかって行きます。
山本クラヴィーアハウスでは、2月には初めての発表会があります。
生徒さん達にも多くの舞台経験をと考えています。

ブレンデルの思い出

CDを1枚探していて、パラパラ見ていたらアルフレッド・ブレンデルの顔が目に飛び込んで来ました。
(右側の眼鏡をかけているのがブレンデルです。)
ブレンデルの生演奏を1度だけ聴いたことがあります。
私が高校生の時ですから、もう10数年前。
サントリーホールで、小沢征爾指揮、ベートーヴェンのピアノ協奏曲でした。
何番を聴いたのか忘れてしまったんですが。。。
予想外に背が高い彼が舞台に出てきて、演奏を始めた時、
一瞬にして、引き込まれてしまいました。
とても知的でクールなベートーヴェン。
その時初めてベートーヴェンってかっこいいって思いました。
今でも自分の座った席と、ブレンデルが演奏している姿をハッキリ覚えています。
小沢征爾の後姿も。
そんなブレンデル、今年で演奏活動は引退するようで、残念です。