2007年3月よりも前に勤めていた会社の話しです。
2006年12月、とある会社に入社してから、たった2週間で
アルバイト社員に対する労働時間の管理について、
ほとんどまとまっていなかった法的な課題を解決するための
提案を行いました。
年が明けて2007年1月には、増加しているアルバイト社員の
社会保険加入手続きの書類をファイリングするための手順を
ルール化しました。
それと同時に、社内体制を整備するために必要な情報を
ヒアリングするなどして、会社内でより多くのコミュケーションを
取るようにしました。
また2004年12月、社労士事務所に在職中、顧客企業の
社会保険の加入の手続きをしているときでした。
不明な点がありましたので、本来であれば、顧問先に
問い合わせるのが通常のやり方なのですが、
いつもの担当者の返事もすぐには来なかったので、
直に健保組合に聞いた方が早いと考え電話をしたときです。
「御社が担当と契約してある以上、あなた方に責任があります」
この健保組合の担当者の言葉に、私は「そうですか・・・」と
いったものの、心の中は「何さまのつもりだ、偉そうに。
融通が利かないな!そんなにお前らが偉いのか! 」
と腹が立ちました。
改めて取引先との対応をどのようにして行くのかを
上司に確認しました。
その後、会社の担当者と健康保険組合の担当者のところに、
「お詫び」と言うか挨拶に行きました。
正直言って、この会社の担当としてはこれ以上
関わるのはいやだなあと思っていました。
私は「なぜオレが詫びをいれないといけないのか」という不愉快さと、
「何と言われるのだろう」という恐れで、
手のひらは汗で一杯になりました。
健康保険組合に加入している会社の手続き代行の
委託を受けていましたので、
担当である私が窓口となっておりました。
委託先の会社からのある日の依頼は、
加入者が1名だけということで話を承っておりました。
しかし、手続きの依頼を受けたあとから、
扶養家族である奥さんがいるという連絡を受けました。
そのため、早急に扶養追加の手続きを取りましたが、
認定日については、健康保険組合が認定する日なので、
加入者本人(旦那)の取得日と同じ日と言うことでは
認められませんでした。
奥さんは、加入手続きの前後で通院しているという事情から、
認定日のままだと奥さんの負担が10割になるという状況
に陥ってしまいました。
健康保険組合に事情を説明したのですが、
さかのぼって認定されることはなく、
結局、本人の負担分は、その会社が負担することで
事なきを得ました。
手続きを取る際には、やはり、扶養者の有無を
もう一度確認することが必要という教訓を得ましたが、
責任を問われても仕方ない状況でした。
「あー、やっちまった・・・。なんで、今頃そんなこと
言ってくるのだろう。
もっと早く言ってくれれば・・・」悔やんでも悔やみきれない
気持ちです。
健保組合に「詫び」に行く際、上司も同行してくれたのですが、
それに加えて、取引先の担当部長も同席して頂きました。
そこできちんと説明したことで、健保の担当者も理解をしてもらえ、
当該加入者の被扶養者である奥さまの保険料負担分は、
顧客である会社が立替えたという事でひと段落つきました。
この先は、これ以上無理な話は来ないだろうという安心感と、
ミスをしてしまった緊張感からの解放から私はホッとしました。
そこで、こう思いました。
常日頃から互いに密にコミュニケーションを
取ることができていたら、こんなことに成らなかったのかもしれないと・・・。
企業文化の違いについては、きちんと意見を述べて
お互いを理解する努力をする。
自らの過去の経験に奢ることなく、会社の体制を受け入れる。
もっと素直な気持ちを持つことが、必要だったと思いました。
そのあと、月日が経ったあと「選択理論」に触れて学んで、
「他人と過去は変えられない」「自分と未来は変えられる」と言うことを知りました。
自分の願望や欲求にこだわって、人間関係を悪化させるよりも、
よりよい人間関係を維持したり改善したりするほうが、
よっぽど建設的ではないかと思ったのです。
「これからは、素直な気持ちを持って仕事をしていこう」そう思うようになりました。
それから2年後の2009年のことです。
以前なら「面談のような仕事は、自分の仕事ではない」と
引き受けることはしなかったですが、
今回は、社長の思いを代弁する形で、
その社員と社長の関係性を良くしてあげようと
思っている自分がありました。
色々な学びを深める中、自分を活かせることが見つかって、
その学んだことが、仕事に活かせることができた瞬間、
仕事が楽しいって思えるように感じました。
面接の仕事を引き受けるようになってから、
取引先の社長さんや社員さんとの仕事の打ち上げに、
お誘いいただけるようになりました。
これは以前になかったことです。
ある取引先の社長さんからは「社員と年齢も近いし、
お互い仲良くしておけば仕事につながるかもね」
と声をかけていただきました。
社員でもないし、毎月取引があるわけでもないし。
それでも、声をかけてもらえることのありがたさ。
その会社をよりよくするにはどうすればいいかを考
えるようになりました。
この体験から「素直な気持ち」を私の使命として
掲げることにしました。
仕事で出合うお客様や取引先、上司、部下、同僚、
そして友人や家族を接するとき、「素直な気持ち」をいつも、
いつでも、ずっと忘れることのないよう、こ
の言葉を私の命の使い方として掲げていきます。
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