食文化はIdentity

Posted on Posted in お休みの時のお話

実は料理が大好きです。
もしも人生を巻き戻すことができたのならば、料理人を目指すと思います。
私の母は調理師をやっておりました。病院の中で病院食を作っていました。
勿論私の言う所の「料理人」とは全く違うのですが、それでも料理が上手な人です。
料理が上手な人の大前提は、「食べることが大好き」であることだと思います。
うちの母も食べることが大好きですね。
私は小さいころから、食べ物に対する執着が非常に大きかったと思います。
でも小さい時は「がっついている」「食い意地が張っている」「喰いたしん坊」とよく言われました。
まぁども言葉も、お世辞にも「ほめ言葉」では無いですよねぇ(笑)
おかげて良く怒られていました。。。。
もしも両親が、私の食に対する執着を欠点ではなくて「長所」であったり「可能性」であると捉えていたのならば、私は多分違った人生を歩んでいたかもしれませんね。
料理人の道へまっすぐ進んでいたかもしれません。
今は休みの日にせっせと食材を買い込んでは、嫁さんと子供を実験台にして料理の腕を振るっています。それが一番のストレス解消にもなります。
今は日本食が世界中で注目されています。日本食はまさしく日本固有の文化です。そもそもどんな国や地方のものであったとしても、食=文化だと思うのですが、それでも日本食というのは、世界の中の食文化の中で比較したとしても、絶対に絶やしてはならないものだと思います。
それはただ単に調理方法が独自のものだからというだけのことに限らず、所作・作法、また器や季節というものに対する深い関わり、そしてHospitalityに対する心構えに至るまで、まさしく大きな枠での日本人としてのIdentityを兼ね備えているからになりません。
日本のこども達が「日本食」を知らない、分からないなんて未来は考えられません。
この年齢ですので、私自身が料理人として、未来に日本食文化を引き継ぐことは恐らく難しいのです。
でもやっぱり自分が大好きなことであるだけに、何かをしたいという思いは非常に強いです。
ジジイになって、和食店をオーナーになって、志と未来のある料理人を育成することができたらなんて楽しいんだろうなぁ・・・・なんていう夢を朧にですけど持っています。

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