どこに頼む?その3 ハウスメーカー編(1)

 
 自分達の住まいの新築や建替えを検討する際、
ハウスメーカーが、必ず一度は候補に浮上してくるのでは
ないでしょうか?! 依頼先にするかどうか、何を基準に
進めていけば良いのか、 まずは、貴方の価値観!?から・・・
 ハウスメーカーと言っても大手の事を指す場合もあれば、
中小やある地域で活躍する住宅会社の事を指す場合もあります。
 大手ハウスメーカーは、その大半が、工業化住宅と呼ばれ、
プレファブリケーション で一定レベルの品質を維持しつつ
多様な条件に対応できるようなシステム化された住宅を提供
している会社のことです。 こういうと、堅苦しいですが、
高度にシステム化された部材を用いて、建設施工していくので、 
『大工によって上手いヘタが出た』 なんてことはありえません。 
  木造も鉄骨造もRC造も、部材部品を規格化して、品質管理
された上で出荷され、 個々の住宅に応じて、ある程度は工場で
組み立て、又、ある程度は現場で、といった具合に対応しています。
 プレファブリケーションの意味は、
予め工場である程度作られた
ものを現場に持込み、組み立てる工法、
であって、 
昔むかしの、『プレハブ』 といった仮設建築物とは、全く別の
物だと、展示場に行けば、お分かり頂けると思います。
 大手が、自社工場で予め生産して現場搬入することから
比べれば、 中堅やある地域で活躍している『住宅ハウスメーカー』
というのは、 『大量に住宅を供給している会社』 といった
定義が当てはまると言えます。 
 もちろん、自社工場を持って、木造の構造材のプレカットを
行っているところもあるでしょうが (プレカットだけでは、
プレファブの定義には当てはまらない)  多くは、 
大量に供給する『仕組み』がある会社、 と言えると思います。  
 
  『仕組み』とは、マニュアル化された施工方法だったり、 
システム化された検査体制だったり、と様々ですが、出来上がりの
品質をある一定以上に確保できるようにする仕組みを作って
いるのが特徴といえます。 先ほどと同じように『大工によって
上手いヘタが出た』 といったことを極力避ける為です。 
 
 大量に供給していく為には、個々の細部に時間を取られない
ように、迷いなく進めるようにする事が必要であり、お客さんの
為への品質管理の面と、 自社の効率化や管理向上の為には
必要なことと言えます。 
 『品質を一定以上に保つ』 ということは、 単なる出来上がりの
品質や、例えば耐震性能の品質、などに限ったことではありません。
 接客応対やサービス、 設計面や施工面、 資金計画の相談や
アフターサービスなどなど、 様々な場面において、 どの営業マン
や設計者、会社スタッフが応対しても、お客様に問題なく満足して
もらえるように、また一定の成果があがるように、 『仕組み』や
『マニュアル』が整備されているのが特徴といえます。 
 
 ここまで読んで、 ハウスメーカーは、マニュアルや規格に
がんじがらめの、 融通の利きそうにない依頼先、と捉えるか、
品質が一定以上に確保された、安心できそうな会社 と見るかは
あなた次第です。。。 
 特にハウスメーカーに向いていると思われる人は・・・
 私達は、日々の生活の中や様々な場面で、 規格化されたモノに
囲まれ、また購入し、 マニュアル化されたシーンにいつの間にか
どっぷりと浸かっていると言えるのです。 
 車や家電の工場生産された、寸分の狂いも無いモノを購入・消費し、
マクドナルドに行けば、どの位で注文の品が出てくるか、体感で
判るほどになっていたり、 お店での接客のされ方が違えば不快に
思ったり、 ネットでシステムに乗っ取って、ワンクリックで3日後には
品物が手元に届いてる等々と、 いう時代の中で生活しています。
 そういう都会的な(かどうか・・・)また、システムに乗っ取って
スムーズに行くほうが好きだ、っていう人には、ハウスメーカーが
お勧めです。
 
 車のような完成度の高い『商品』を住まいに求める人は、 
ハウス
メーカーの方が
、 建築事務所や工務店などよりは、いいだろう、と
いうことです。
  そう、私達は、 ある一定のお金を払えば、 一定の品質や
満足が、手に入ると思っています。 住まいの場合、高額なお金を
払ってるんだから、 と、一定の品質を、サービスを、無意識の
うちに求めがちです。 それは仕方のないことで、悪いことでは
ありません。当然ともいえるでしょう。  
 
 ただ、住まいというのは、100人いれば100通り
どんな現場もマニュアルではくくれない、規格化では対応できない
ことが多々あります。 それはハウスメーカーの住宅も例外では
ありません。 ただ、 他の依頼先(建築家や設計事務所、
工務店など)に比べて、 
大手のハウスメーカーは、いろんな面
での品質が安定していて
、 多分、あなたの期待に有る程度は
応えてくれるでしょう、ということです。 
 他の依頼先が、品質が安定していないということではなく、
他の依頼先の場合は、マニュアル化されているという事柄は
少なく、個々の住まい手に応じて対応してくれる、と捉えたら
よいと思います。
 住宅の場合、 特に戸建てを建てる場合など、建売やマンション
購入とは違って、『これから建つであろう私の住まい』に対して、
お金を払い、出来上がりを待つ、わけです。
 ある程度の出来上がりが少しでも想像しやすい、展示場を持つ
ハウスメーカーの方が、全く紙面のみの完成予想図のある会社
より、良い・安心できる、と思う人は、ハウスメーカーを選ぶと
良いと思います。 
 ハウスメーカーでさえ、先に述べたとおり、100人いれば100
通りの家が出来、100通りかそれ以上のイレギュラーなことが
あるわけです。 様々な現場で組み立て、最後の仕上げをしてる
わけですから。 
 だから、 車や家電のように、寸分狂わぬ、キズひとつ無いモノを
要求するのは、ハウスメーカーに限らず、 どの依頼先、工事会社で
あっても、無理ということを、予め、ご理解していただく必要がある
かと思います。
 もちろん、キズをつけずに引き渡すのが大前提です。
ただ、 キズがつく可能性は、車や家電と違って、ゼロでは無い、
ということを理解して、進めていかないと、 どの依頼先でも、
家作りは難しいものになっていくと言えます。
 それぐらい、完成度の高いものを求める方は、すでに完成した
住まい、マンションや建売、などを実際に見て、購入することを
お勧めします。
 以上、 ハウスメーカーが依頼先の方が、いいだろうと
思われる人について、お話しました。 
 いやいや、そんなの関係ない、 もっと、他の基準など・・・は次回へ。

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