住まい作りのポイント -玄関廻り- その2

 前回は玄関廻り(玄関土間やホール)の広さについて
お話しました。 今回は、明るさ について。
 帰宅時、玄関扉を開けて中に入ると、真っ暗で
荷物を置きつつ手探りでスイッチを探して明かりをつける。
こんな経験の方は多いのではないでしょうか。。。
 
 マンションなら窓が無いので、照明がつかないと暗い
ですし、戸建てでも、昔のガラガラ~と開ける格子引戸
なら外からの明るさが多少確保は出来るのですが、
洋風の玄関ドアなら室内側は暗くなってしまいますね。
 センサー付きの照明で、ドアを開けるとパーっと点いて
明るい、といったものもよく設置されるようになりましたね。
 昔は、玄関を入ると、3畳ほどの畳の間(前室、今でいう
ホール)に、生け花を飾ったり屏風を立てたり、 襖絵や欄間
飾りに凝ったり・・・客人を中にお招きいれる最初の空間としての
しつらえ をそこに施し、住まい手は季節を取り入れたり、
趣味のものを飾って楽しみ、訪問者との会話に花を添えたり
したようです。
 現在も、玄関を入ったところやホールに、季節の演出や
家人の趣味のものなどを飾っったりして、「その家らしさ」の
空間に自然となっている場合が多いですよね。 
 一方で玄関には何も置かない飾らない、というところも
多くなりました。 玄関収納が背丈ほどもあり、 鍵や郵便物を
一瞬置く場所も無くなり、 ホールに飾りつけ など どこにするの?
って、必要ないやん、って方も。。 
 もちろん! 飾りつけなどせずに、機能優先 で構わないわけ
ですが、 
 これら、すべてに共通する事柄として、「明るさ」があります。
玄関で何かする時=基本的には靴の脱ぎ履き、が先ずあります。
照明をつけても、自分の影で暗くて靴紐を結ぶのに難儀した、って
方は、いらっしゃいますよね?
 休日や出かける前日などに 靴を整理したり片付けたり・・・
せっかく収納を設けても、 暗くてわかりにくーい、昼間の方が
少しは明るいかな、って場合も。 
 アウトドア派の方など、明日の準備をしようにも玄関では明るさが
足りず、不便な思いをした方も多いのでは?そういう方はリフォームで
明るい玄関を望まれます。
 子供達も帰宅してキチンと片付けなさい、と言っても片付けない
しまわない要因のひとつに、暗くてわかりにくい、っていうのがあります。
 また、お客様が来た際、顔に影が出来て暗く写ったり、相手の顔が
見づらかったり・・・ 一瞬のこととはいえ、訪問で初めて顔を合わせる
場面、 そんなこと気にせずに笑顔で対面したいですよね。
 これらのことから言えば、玄関は明るくして、手元や顔など影に
ならないようにしよう、 =照明を沢山、もしくは明るいのをつけて
明るくしちゃおう、って思いますよね。
 照明をたくさん設置するのは、一つの解決策ではありますし、
何か作業をする為には必要だといえます。 演出手法としても
取り入れる場合もあります。 どこにどのようなものを付けるのかが
ポイントになりますね。
 他方、 窓などからの自然な「明るさ」を取り入れ、日中は
照明をつけなくても、いつもそれなりの明るさがある。
ほのかな明るさ、又は リビングと見まがうほどの明るいホール 等々
 出来れば、自然な明るさ をある程度取り入れる方がいい と
私は思っています。
 近年は特に防犯上の理由から、玄関廻りに窓を設けない、
玄関扉のガラス部分は極力無くす・小さくする、など、 
(玄関ドア上部の欄間のガラスも今は防犯面とデザイン面で
古い印象を与える、というので少なくなりましたね)
 結果として、玄関を入って扉を閉めると、暗~いい・・・
(玄関ドアや引戸の話は、また別のコラムで)
 
防犯を最優先される場合でも、 高めの位置に小さなFIX窓や
玄関扉から離れた位置に窓を設ける(扉の横や近いと泥棒さんは
窓から手など入れて鍵を開けてしまうので) 
 また、表・道路などから、扉は見えても、窓などは側面につけて
窓があることをわかりにくくするなど・・・(場合によっては泥棒さんが
作業しやすくなります)
 窓の大きさやデザイン、位置(高くするなど)などで、防犯面にも
配慮しつつ、明かりを取り入れることは可能です。 
 玄関のすぐ近くではなく、 少し離れたホールの先や
階段が併設の場合は、階段の上方から、 など、
間取りにもよりますが、 他のところの明り取りで玄関も明るく
することは可能ですね。
それからお勧めなのは、隣接する部屋から明かりをもらう 
方法です。 玄関はリビングなどと隣接するケースが多いですが、
リビングとの間仕切り壁に開口やFIX窓などを設け、玄関に
明るさを取り入れる方法。 リビングが丸見えになるのが嫌なら
曇りガラスなどにするとか、高い位置に設ける 等々・・・
リビングのドアが近くにあり、ガラス仕様だと、それだけでも
ホールは少し明るくなりますね。
 隣接するところから明かりを取り入れると、 訪問客の顔も
明るく見えるようになるので、 私はオススメです。
 明るい玄関廻りは、 インテリアや季節の演出に凝ってみたり
グリーンを飾りたくなったりするのではないでしょうか。
家族の「いってらっしゃい」の前の一言二言交わす玄関ホールでの
会話も増えたり するのでは・・・
 その家全体の雰囲気を印象つけるので、家族にも、訪問客にも
心地良い気分になってほしいですよね。
 小さな空間ではありますが、ちょっと工夫して、素敵な空間に
してみましょう。
 次は、玄関の「収納」や「バリアフリー」について 

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