家族会議をしていく中で、各自の希望と同時に、　

１日の中での過ごし方を
シュミレーションしてみて、不満や改善したい点を洗い出しましょう。
朝は洗面所とトイレが混んでイヤだ、とか、　夜寝る時、私の部屋は寒い、等。
　１日、休日、お盆やお正月や季節の行事など、家族での行事の際の
不満や改善点、希望などを出し合いましょう。
　ペットを飼っているご家庭などは、ペットの生活やお世話のことも、まとめて
書き出しておくと、あとから誰かに説明するときに役立ちます。
　これらを話し合いながら、全てメモや議事録として残しておくようにします。
これらの話を整理していくと、　時として、　子供部屋が要るのではなく、
勉強するスペースと、寝るスペース、ゲームするところと、収納スペースが
あればイイや、ってことにもなってきます。（もちろん逆の場合も有り）
リビングも＊帖のＬＤなどと決め打ちせずに、留めておきます。　　
　多くの失敗は、リビングは絶対＊帖、と決めて固執したために起こるのです。
そのしわ寄せが他にいったり、使い勝手が悪くなったりするケースが多いのです。
　これら希望を話しあっていくと、間取りとは少し違った希望も出てきます。
床が冷えるから床暖房したいね、とか、マンションみたいに大きな窓が欲しいとか、
柱が無い大空間が欲しい、段差が無いバリアフリーをせめて洗面お風呂で、
等々、また外観は南欧風がイイ、とか、大きな屋根で流れるような瓦の連なりに
憧れる、等・・・　マンションなら、階下を気にしないよう遮音性を高めたい、
地震が心配なので耐震性能を高めたい、等々、性能などに対する希望も、
言い出すとキリが無い位、出てきますよネ。
　それらも、全て書き出し、出来れば家族で優先順位の意思統一を図って
おきます。　性能や構造は、どこの工事会社（工務店やハウスメーカー）に
するかにより随分と異なってきますし、得意分野があるので、どこにするのか
これから吟味が必要です。
　住み替えの時期についても、出来れば＊＊頃、リミットは、などを家族で
決めておくをお忘れなく。　大抵は、子供の受験があるから今年中に、とか
中学校にあがる＊＊年に、など家族スケジュールがあるでしょう。
　出来るだけ、時間にはゆとりをもって取り組むことです。　
（時期については、別コラムにて、またお話します）
　これら『希望をまとめる』　という家族会議は、とっても時間と労力のいる事です。
でも、最初が肝心！　まずは、いろんな情報などに振り回される前に、
今までの住居に暮らしてみての実感から出る、希望や本音、気持ちを
洗い出しましょう。　　これから、色んな情報に惑わされ、迷いが沢山生じてきます。
迷ったら、これらの家族会議メモを読み返して、気持ちの整理をしたり、原点に
帰るようにするといいでしょう。　
　
　『希望をまとめる』　行為も、ハウスメーカーや設計事務所などでは、
あらかじめフォーマットが用意されている場合も少なくありません。
　そこでは、「これにご家族の希望や想いを書いてきてください」など、
フォーマットを渡され、それに乗っ取って書けば、少しは楽チンかも知れません。
　又は、ヒアリングという打ち合わせでお聞きするので大丈夫ですよ、
なんて言われたりします。　
　っが、そこで、初めて希望を洗い出してみる、などの行為をすると、上記に
書いたように、実はそれらの希望はこのハウスメーカーは得意分野じゃなかった、
とか、こちらの希望に対して実績がほとんど無い、など、　ミスマッチのケースも
有りうるのです。　もしくは、向こうの誘導尋問のようになるので、向こうにとって
都合の良いことしか聞かれない場合も有りえます。　
　なので、出来るだけ先に『希望をまとめる』事をしておきましょう。
　もちろん、このメーカーさんやこの建築家に新築の家を建てて欲しい、
リフォームして欲しい、などの希望がまずありき、なのであれば、そのハウス
メーカーの展示場を訪れ、話を進めてもいいかも知れません。　
ただ、もし、気に入らない、ちょっとどうかと思うことがある、なんてことになった時に、
後戻りがしにくいので、事前の家族会議無しに進めるのは、私はあまりお勧めしません。
　専門家からの新鮮な提案も欲しい、等の理由で、あえて住まう人達の希望を
話さず、全てお任せ、なんて方も中にはいらっしゃいます。
　全てではなくとも、建築家の提案を盛り込んで欲しい、という方は多いでしょう。
上手な建築家や設計者などは、　ご家族の希望を聞きつつ、設計打ち合わせの
中で、ご提案をして、両者合意の元、または、自然と希望が溶け込むような
設計提案をしてくるはずです。　
　建築家の中には、どの家にも必ず動く収納をつけているので、これが僕の
オリジナリティなので、ここに付けさせてもらいます、（そんな人はあまりいませんが）
なんて半ば強引な方も・・・　主人公は住まうご家族だということを忘れないように
お伝えしましょう。　
　
　さあ、希望をまとめたら、　次なる行動開始！！