千葉市花火大会

手狭な千葉港から変更へ

 毎年夏に千葉市中央区の千葉港地区で行われてきた「千葉市民花火大会」が、今年から美浜区の幕張地区に会場を移して実施される見通しになった。昨年は震災の影響や安全確保の面から、手狭な千葉港での開催が中止となった。実行委員会メンバーの市は、幕張の方がより広い会場が確保でき、集客や経済波及効果も期待できると判断した。
 千葉市民花火大会は1978年に始まり、当初の10回は美浜区の稲毛海浜公園で、11回目以降は千葉港の千葉ポートパークで開催されてきた。2010年の第33回大会には約20万人が訪れた。
 しかし、昨年は震災の影響で、千葉と同日開催を予していた佐倉市や東京・江戸川区の花火大会が相次いで中止に。この余波で、見物客の相当数が千葉に流れると見込まれ、近年マンション開発が進んだ千葉港周辺では観覧スペースの確保が難しくなり、警備や安全面から県警とも協議の上、やむなく中止とした。
 こうした経緯から、市は今夏の会場移転を検討。幕張海浜公園の突端を打ち上げ場所とし、広い人工海浜やQVCマリンフィールドから打ち上げ花火を楽しめるほか、商業施設やホテルなどへの経済効果も見込めると判断した。県警や地元関係者との調整を進め、今後、商工会議所などとつくる実行委員会で正式に決める見通しだ。
(2012年2月9日 読売新聞)