子供たちの名前は昔とはずいぶん傾向が変化しているなといつも思いますが、
先日ある記事で、2012年一年間で赤ちゃんに名付けられた名前のランキングというのを読みました。
昨年の女の子の名前で最も人気のあった漢字は、「結」という字だそうです。
近年、咲、菜、海、花、音といった自然界や動植物にあるものを名前に入れる傾向があり、
そこには自然を求める現代の私たちの関心が示されており、
そして昨年は震災などを経験し、より人と人との絆を大切にしたいという願いの表れではないか、
と記事にはありました。
名付ける、ということはとても祝福的な行為ですが、そこから
単に流行りというだけでなく社会共通の願いといったものが読み取れることは面白いと思います。
さて、最近みんなは3月の発表に向けて頑張っています。
ここのところ、いつもふざけていた子供たちが、声をかけ合って練習することが多くなってきました。
上の子が下の子の面倒を見たり、任せておくと自分たちで色々決めてくれます。
本番に向かう過程の中では特に子供たちの成長を感じます。
以前私の師匠が「合唱の良さは共感しあうことだ」ということを言っていました。
私もそう思います。
ジュニアコーラスもまさに「結ぶ」活動が出来ればと思いますし、
そもそも音楽はそういう力を持っています。
「自分たちの町を子供たちの声で満たそう」
「地域に愛され地域を元気にする合唱団になろう」
当合唱団の名前にもそんな願いがあります。
もうすぐ丸3年になりますが、また初心に帰って進めていかねばと思います。
月別: 2013年2月
コンサート告知【丸の内グリークラブ】
コンサートのご案内です。
縁あって筆者が2008年より指揮をしている男声合唱団、
丸の内グリークラブがこの土曜日、演奏会を開催します。
丸の内界隈の企業合唱団のOBを中心に活動する男声合唱団で、年齢層はやや高めです。
練習もなかなか苦労が多いですが、皆さん長年歌い続けてきた根っからの歌好きです。
団員の熱意によって、第3回の演奏会が実現する運びとなりました。
団員一同良い演奏にするべく頑張っております。
旧奏楽堂は、明治23年に創建された木造の洋式音楽ホールで、
国の重要文化財に指定されています。その佇まいも、また音響も大変趣があり、
楽しんでいただけるのではと思います。この3月で改装のため一旦閉館となるそうです。
お時間許す方、よろしければぜひご来場ください。
■丸の内グリークラブ 第3回演奏会
2013年2月9日(土)15:30開演(15:00開場)
旧東京音楽学校奏楽堂ホール(上野公園内)
指揮 木場義則 ピアノ 安齋麗奈
賛助出演 Angels Chor(※)
清水脩 「月光とピエロ」
信長貴富 「なみだうた」(※)
大中恩 「愛と悲しみ」
遠藤謙二郎 「ジブリの森から」より「時には昔の話を」「いのちの名前」ほか
チケット 全席自由1,000円
旧東京音楽学校奏楽堂ホール(台東区上野公園8-43)
JR上野駅公園口徒歩10分
お問い合わせ
hitoshi@a04.itscom.net 石川
mitanishun@hotmail.co.jp 三谷
90分
こんにちは。
年が明け、早いもので本日で1月終わり。ずいぶん経ってしまいましたが、
ジュニアコーラスの活動は元気に始まっています。
子供たちは3月のミニコンサートの曲を自分たちの話し合いで決めました。
黒板に板書しながら、多数決の方法をあれこれと話し合いながら考えました。
今はその練習に一生懸命取り組んでいます。
さて私、最近たまたま書店で見かけた「小学生に授業」という本を読んでいます。
この本は、梅原猛さんや河合隼雄さんら、国際日本文化センター研究員の皆さんが、
センターのすぐ隣にある京都市立桂坂小学校の5年生6年生の教室で1回限りの特別授業を行い、
その特別授業の様子をライブ収録したものです。
(もともとは1998年に刊行された書籍の文庫版だそうです)
私の大学受験のときに、予備校講師の実況中継シリーズというのがありました。
話し言葉をそのまま文章にしたもので、とても解り易かったのでよく使っていましたが、
それと同様の形で「小学生のための授業」が各講師のそれぞれの専門テーマで展開されます。
特別授業の各先生たちのテーマは、「学問の楽しさ」「宮沢賢治」「道徳」など様々。
子供たちの、発想豊かなツッコミもあり、楽しく読めて勉強になります。
この本のいい所はちょっと読み疲れて、集中力が切れそうになった頃にちょうど1つの文章が終わる所です。
考えてみれば当然で、学校の授業時間は45分。45分経てばチャイムが鳴って時間終了。
先生たちは皆その道の世界的権威。でも小学生を相手にするのは初めて。
45分は皆さん真剣勝負です。中身が濃く、分かりやすく、
そして本当に大切なメーッセージがこもっているように感じました。
45分というのは短い時間です。
でもその時間の中に何を詰め込み、何を伝えるか、工夫次第でとても豊かな時間になる。
そんなことを教えてくれる本でした。
ジュニアコーラスの練習時間は90分。途中の休憩を挟み、40×2の時間。
子供の頃のとても貴重な時間。中身によって短くもなれば長くもなる。それを預かっている身として、
より素敵な時間に少しでもしたいなあ、とあらためて感じたのでした。