前回、建築家や設計事務所に、注文住宅を
依頼したい場合の、依頼先の探し方を
1)有名建築家などをメディアなどから探す
2)建築家紹介ネットワークで探す
と、書いてきました。
ここまで書いてきて、私が一例で挙げた各サイトを
覗いた皆さんは、同じことを思ってると思います。
3)工務店で注文住宅を作ってくれるところを探す
そうです、工務店です! 工務店も、注文住宅を
作ってくれる依頼先なんですね。
『工務店に頼む』っていう別コラムで詳しく書くとして、
工務店でも、建築士が事務所登録していて、工事だけでなく
設計業務も行うところは多いのです。
主に社長さんが、建築士を兼ねていたりするのですが、
そういうところでは、社長さんが、お客さんの希望を聞き、プランを
作り、施工までやってしまう、ってことになるわけです。
工務店なので、そこの建築士さんは、建築家のように、斬新な
アイデアや超カッコイイデザインは得意ではないかも知れません。
ただ、施工と一体となった設計を考えてくれたり(設計面で施工上の
無理が無い)、 構造や材料に重点を置いた考え(ex.意匠デザイン
よりも国産材を使うことに重きを置く ) など、 施主と考えやテイストが
一致すれば、 とても良い依頼先と言えるでしょう。
社長さんなどが設計してなくて、設計事務所とタッグを組んで、
注文住宅の依頼に応じてるところもあるので、気になる工務店があれば
探してみましょう。 詳しくは別コラムで。
注文住宅を依頼する場合で、 建築家や設計事務所などを候補に
挙げて探す場合、 以上のように、主にメディア(TVや雑誌など)や
ネットなどで探す方法を紹介しました。
昔、ネットなどが発達してなかった時は、施主さんは雑誌の
バックナンバーを調べたりして、 数少ない事例から好みの建築家を
探しだし、 それでも自分達の希望を叶えてくれる依頼先かどうか判らず、
ドキドキしながら、事務所に電話を掛けてこられていました。
今は、格段に探すのも便利になり、情報も多く、 どんな建築家が
どんな家を建てていて、自分達の好みに合致するかどうか、といった
ことが、ネットで瞬時に(昔に比べればの話ですが)わかるようになりました。
ただ、情報が多い分、迷うことも多くなったし、メディアやネットから
だけの情報で、全てだと思い込みがちです。
思い抱いていたイメージと、 現実にお会いしたり、話を進めた時に
イメージと違う、またはギャップや違和感がある、といった、
混乱するケースも見受けられます。
ネットやメディアなどで調べたら、 早めに候補の依頼先に
メールなり電話なりしてみて、連絡をとりましょう。
自分達だけでイメージを膨らませ過ぎないようにして、 コンタクトを
取っていくことにより、 相手の顔が見えてきて、 自分達に合う人か
どうか等が判ってきます。
・ 実例を見学させてもらったり、 事例集を見せてもらったりして
建築家等の依頼先の考えや全体のシステムなどを聞く
・ 坪単価や予算、希望の工事スケジュールが有る場合、
こちらの希望に対応してくれるかどうか
これらの打合せなどを経て、間取りの打合せに入っていくわけです。
もちろん、初めから、こんな家を建ててほしい、といった話は
ある程度は必要です。 っが、間取り・設計の話を詳しくしても、
スケジュールが合わなかった、とか、金額面でかけ離れていた、とか
折り合いのつけようが無いケースもあるので、 ある程度、最初に
全体の概要を打合せておかないと、 時間と労力の無駄にも
なり兼ねません。
一度や二度、連絡を取り合い、お会いしたりすると、それだけで
自分達と相性が良いかどうか、判るケースも多いでしょう。
どこかしっくりこない、 違和感がある、 電話での話し方や応対が
気に入らない、など、ちょっとしたことですが、 文句をいいたくなるような
ことがある場合は、 要注意です。 事務所の対応が悪いというより、
自分達・依頼主と相性が悪い、ということが多いのです。
その場合、少し打合せを進めてみても、違和感が解消されない場合
などは、無理せず、進めずに、 『ご縁が無かった』 と諦めましょう。
家作りは、長期戦です。 上手く人間関係を築けないと、ツライです。
こちらの希望や状況などを意思疎通できる関係を築けるかどうか、
自分達の新しい住まいを任せて、一緒に作っていっていける、
信頼関係を築いていけるかどうか、などが、住まい作りを
満足のいくものに出来るかどうかに繋がっていきます。
建築家や設計事務所などに依頼する場合の注意点として、
あえて挙げるとすれば、
イ) 工事してくれる工務店はあるか
ロ) 施主の資金面や事務手続きなどは、自分達で段取りする
イ) は、 実績が豊富なところであれば、工務店は、タッグを組んでいる
ところもあるでしょう。 ただ、施主の建築場所と、建築家等が
良く行っている場所・地域が離れている場合などは、確認が必要です。
地方の場合、 その地域に馴染みの工務店が無く、 一から探す
場合など、時間が掛かってしまったりします。
いつもの工務店を使いたいという理由で、遠方の工事場所まで
往復の交通費が掛かってしまう場合もあるのです。
問い合わせる際は、 どこに建築してもらうかも伝えて、対応が
可能かどうかも聞きましょう。
ロ) について、
建築家や設計事務所などのほとんどは、ハウスメーカーなどの
ように、営業マンがいるわけではありません。
住宅ローンを組む、とか、登記など、家作りに必要な手続きは
全て自分達でやる場合がほとんどです。
もし、ややこしい手続きがある、とか、忙しいから、又はややこしい
ことは、出来れば専門家に任せたい、って人は、 営業マンのいる
ハウスメーカーや工務店に依頼した方が、いいかも知れません。
建築家や設計事務所によっては、少しはアドバイスやナビゲート
してくれるところもあるかも知れないので、その場合はラッキーですね。
これを機会に勉強して、自分達でやってやる、って人や、ややこしい
ことは無いよ、って人には、 そのまま進めていきましょう。。♪
次回は、 ハウスメーカーに注文住宅を依頼する場合です。。