どこに頼む? その1

 住まいを新築したり、建替え・増改築・リフォーム、
マンションの購入やリフォームなどなど、 
住まいの要望がまとまれば、次はどこに具体的な
設計や工事を頼むのがいいのか、依頼先を
探さねばなりません。
 この依頼先を決めるのが大仕事! 時間的にも
労力的にも、 実際の工事期間と同じくらい、ボリュームを
見ておいたほうがいいと思います。 
 決まって頼んでしまえば、後は依頼先の進め方に沿って
いけばいいわけですから、 大変なこともあるけれど、
楽しい作業なんですね。 っが、この依頼先を探したり
決めたりするのは、本当に悩ましい・・・
 まず、新築する場合から、順に説明していきましょう。 
 依頼先は、 大きく下記のように分けられる。
          
1) 建築家・設計事務所
         2) ハウスメーカー
         3) 工務店 
         4) 不動産業者 

  個々の説明の前に、間取り・プランの決まり方について、
 以下のように分けられる。
 A) 自由設計・フリープラン  
     希望の内容で設計してもらう。 注文住宅と呼ばれる。
     建築家や設計事務所に頼めば、 あなたの為の家を
     フルオーダーで設計してくれる。 
     工務店やハウスメーカーも、もちろん対応している。 
               
 B) 企画設計・ 企画プラン  
     いくつかのプランの中から、 自分の敷地に合い、
     かつ、希望の間取りに近いものを選ぶ。
     一部分を個別に設計変更してくれる場合(セミオーダー)もあれば、
     変更への対応が難しい場合などもある。
      主にハウスメーカーで行ってる手法で、 コスト
     パーフォーマンスや工場生産等の面からも、
     考えられており、 商品毎やブランド毎に多彩。
      価格が決まっており、パンフレットにも記載されて
     いるケースが多いので、 こちら側としては選びやすい。
      大手の工務店などもこの手法を取り入れて、わかり
     やすさをアピールしているところもある。 
 C) 建売プラン・限定プラン
     言い方は色々だが、その名の通り、建売住宅の場合など
    土地・建物とセットで販売されている場合の、建物プラン。
     土地売り出し中の時点では、建物プランは、『提案プラン』
    などと呼ばれ、 買い手の希望によっては、プラン変更など
    要望を取り入れてくれる場合もあるが、買い手が見つからず、
    建設中になると、 建売プランと固定されてしまう。
     『売り建て』 と呼ばれるものは、 建物の面積や仕様などが
    固定され、それによって金額が決まるので、 建物価格と
    土地価格をセットで契約し、購入。その後、一定の条件範囲
    内で、顧客の要望に応じてプランや仕様が変更できるような
    仕組みとなっている。 
 プラン以外に、 仕様についても、 色々ある。
 
  仕様とは、 その建物に使われている材料や設備などの事。 
 キッチンやお風呂など、 メーカーやサイズ、設備の性能など
 様々とあり、 どれにするかによって、金額が大きく変わったり
 工事の手間が増えたりする。 なので、それらの中から、 
 ある一つを選んで、 『標準仕様』 と呼んで、価格をはじきだす
 基本にしている。
  
  標準仕様というのは、 屋根材や外壁材、断熱材の種類や
 厚み、 キッチンや風呂、洗面やトイレなどの水廻り設備、
 アルミサッシや玄関ドア、フローリング材などの内装材、
 耐震金物など、 もちろん構造材など、家を構成する全ての
 材料において決められている場合が多い。 
  それから価格をはじいて、 
 『当社の標準の坪単価は☆☆〜』 なんて、宣伝してます。 
  
  なので、比較する場合は、単純に総額が高い安いではなく、
 この基準となっている標準仕様の内容を比較する必要がある。
  また、 標準仕様をどこまで希望に応じて変更してくれるか、
 住まい手の要望やこだわりをどこまで反映してくれるか、
 探す過程の中で、調べたほうがよいと思われる。
  変更に伴う価格変更への対応など、 標準からオプションに
 なった場合の価格差が、思った以上にかかる場合もある。 
  また、 それら標準仕様が、その会社やその商品の特徴を
 端的に表してる場合が多い。  例えば『当社は、断熱材は
 これがベストだと思って**社の厚み△△を標準にしてます』 
 などなど、 なぜこの仕様なのか、 聞いてみて、その会社の
 こだわりや姿勢などを把握する一助にする。 
  住まい手の要望や重要度合いと一致するかどうか、探る為にも
 標準仕様を把握することは大切といえる。
 
  土地・敷地がすでに決まってるか、これから探すかによっても
 様々である。
 
  ・ 敷地がすでに決まってる。 土地が有る。 
     この場合、 依頼先は 上記1)〜3) から選べる。
  ・ 土地をこれから探す。
     土地の売り出し形態により、様々である。
      ・ 建物条件無し土地 の場合
         土地のみの売り出しで、 建物工事の依頼先は
         購入者が自由に選べる。 上記1)〜3) 
          1)の建築家・設計事務所などに頼む注文住宅の
         場合、土地だけを探すのだが、こういった土地のみの
         販売はなかなか無く、古家付きなどとなってる土地を
         購入し、 上物を壊して、新たに建てるケースが多い。 
     
      ・ 建物条件付き土地 の場合
         分譲地ごとに、数社のハウスメーカーや工務店が
         候補になっていて、選択できたり、土地ごとに会社が
         決まっていたりするケース。 敷地条件で決めて、
         新たな工務店との出会いがある場合もあるし、
         このハウスメーカーがいい、ってことで、土地を選ぶ
         ケースもある。 建物の価格も参考価格で出てる
         場合が多い。
          分譲地全体を一つのハウスメーカーや工務店、
         不動産会社で仕切ってる場合もある。 
          不動産会社が売り出しの場合、 提携又は下請けの
         工事会社(工務店など) で、設計から工事まで
         行ってるケースが多い。 
       ・ 建売・売り建て の場合
          先に述べたのと重複するが、土地・建物とセットで
          購入することになり、 工事会社は、不動産会社の
          提携又は下請けの建売工事を専門とする会社が
          設計・工事を行ってる。
  以上、前置き知識が多くなったが、 これらを踏まえて、
  依頼先を選んでいこう。 依頼先別の説明を次回に。   

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