遊びと学び

幕張ジュニアコーラスは、4名の新入団員を迎えて、新年度をスタートしました。年長さんから6年生までのメンバーで歌っています。

この春から何か始めてみたい、という子供たちの体験をいつでも受け付けています。

 

さて、今週は熊本の地震のことを子供たちと話しながら、発声練習の時間に歌集の中にあるわらべうた、『あんたがたどこさ』を歌いました。

誰でも知っている鞠つき唄ですが、この唄を知っている子は半分程でした。そして、実際にそれを歌って遊んだという子は殆どいない様子でした。

子供たちの歌集に楽譜が載っていて、皆はそれを読んで歌っていましたが、こうした唄を楽譜をみて学ぶことに、なんとなく違和感もあります。テンポもバラバラです。

 

そこで楽譜はやめて、なんども歌って覚えることにしました。楽譜から解放されるとやはり歌は生き生きと輝いてきました。

テンポは実際に鞠をついてみたら分かるかも知れないと、ボールで遊びながら歌ってみました。というより、歌いながら遊んでみました。

子供の身長で鞠をつく自然なテンポ感を体で憶えて、唄と一体になっていく感覚。そう、これです。

ちなみに肥後国は、肥前と合わせて元来は“火”の国だったんですね。そして熊本城のすぐ城下に船場という町名があります。

 

以前指揮者の松原千振先生が、子供たちにはわらべうたを歌わせるといいよ、と話してくださったことがありました。

歌を「学び」と「遊び」の両方から親しんでいくことはとても大切な事なのかも知れません。むしろ、「遊び」の中から「学び」への欲求がやがて次々と生まれてくる、子供の感性はそういうものですし、音楽にはそういう力があるのかなと思います。