ロッテ・益田、平成生まれ初!パ新人王受賞
益田はロッテ鴨川後援会から贈られた真鯛にかぶりつくポーズ (撮影・箱崎宏子)(写真:サンケイスポーツ)
セ、パ両リーグは20日、今季の最優秀新人(新人王)を発表し、セは広島・野村祐輔(23)、パはロッテ・益田直也(23)の両投手が選ばれた。ともに平成生まれとして初の受賞。プロ野球担当記者らによる投票で決まり、野村は広島の選手として2006年の梵英心内野手以来8人目、益田はロッテの選手として05年の久保康友投手(現阪神)以来7人目の受賞となった。両リーグの最優秀選手(MVP)は、21日に発表される。
益田は秋季キャンプ地の千葉・鴨川市内で行われた会見に、ユニホーム姿で登場。「周りの人のおかげで144試合の半分を投げられた。毎年取れるものではないので本当にうれしかった」と素直に喜んだ。
母子家庭で育ち「一番に報告した。あまり言わないけど、ありがとうと伝えました」。全国的には無名の関西国際大の出身で、ドラフトは4位指名だった。150キロを超す直球が武器の右腕は新人投手としていずれもプロ野球新記録となる72試合登板、41ホールド、43ホールドポイント。「全部誇り。72試合に投げられたのが、いい記録につながったと思う」と充実の1年を振り返った。
苦しい時期もあった。シーズン中盤は「投げても打たれそうな気がして…。疲れてきてコントロールも悪くなり、こんなんでやっていけるのか、と。精神的に一番きつかった」。弱気になっていると、サブロー外野手(36)から“喝”を入れられた。「『ロッテのセットアッパーはお前だぞ。もっとしっかりしろ!』と言われて目が覚めました」
気持ちは来季に向いている。「市和歌山商高で補欠の内野手だった自分が、やればできると証明したい。制球を磨いて球種も増やしたい」。伊東新監督から守護神候補に挙げられている23歳は、「やれといわれれば全力でやりたい」と力を込めた。