読売より抜粋
一部住民から抗議にもめげずバレンタイン監督と笑顔で握手する白石氏 千葉県知事選(29日投開票)のラストサンデーとなった22日、各陣営は熱の入ったアピールを行った。劣勢を強いられている白石真澄氏(50)は、同じ幕張ベイタウンに住むプロ野球ロッテのボビー・バレンタイン監督とがっちり握手。一方で「選挙に利用するな」との声に見舞われた。世論調査で優位が伝えられる森田健作氏(59)は、地道な街宣活動を展開。森田氏を追う吉田平氏(49)は、堂本暁子知事(76)とともに駅頭に立ち「逆転の一票」をお願いした。
厳しい選挙戦となっている白石氏。この日は「純粋な気持ちでバレンタイン監督を応援する」ため、地元のイベントに顔をだした。
午前9時から幕張ベイタウン内の駐車場で行われたバレンタイン監督の“激励会”。千葉マリンスタジアムでのオープン戦を前に、ベイタウンの住民が主催したもので今回が3回目となる。その様子をロッテのユニホーム姿で見守った白石氏は、会終了後、車に乗り込もうとするバレンタイン監督に英語で声を掛けた。
「究極の勝利をお祈りしています」。笑顔で「ありがとう」と応じたバレンタイン監督。同じベイタウンに住む2人はがっちりと握手。パワーをもらった様子の白石氏は、その後、演説予定のJR海浜幕張駅に向かった。
が、少々後味の悪いものが残った。激励会を主催した住民の一部から「激励会を選挙利用しないでほしい」との要望が出たのだ。幕張ベイタウン自治会連合会副会長の吉識渉さん(58)は「以前から地元住民の手で行ってきたイベント。選挙と絡めないでほしかった」と憤慨。白石氏に直々に抗議を行った。
当初は、激励会にも参加予定だった白石氏だが、敷地の外から見守るだけに。バレンタイン監督と接触する時も、候補者名が入ったタスキを外すことになった。白石氏の陣営は「事前に主催者から了承を頂いていたのですが…。こちらの不手際で誤解を生んでしまいました」と説明する。
主催者で幕張ベイタウン商店会会長の山根治仁さん(71)は「白石氏もベイタウンの住民。一住民として参加したり、握手することに問題はない」と話した。これまで、総決起大会でなぎなたを披露するなどさまざまな話題を提供してきた白石氏。ボビーとの共闘アピールは不発に終わってしまったようだ。
一切、了承は、していません