モーグルコースのコブは、テレビ画面で感じる印象よりもずっと大きい。コースの上からは最初のコブしか見えないといった感じでしょうか。
わたしも以前、まだ日本にモーグルという言葉もない時代、志賀高原のどこかのゲレンデで大きなコブの連続するコースを滑ろうとしたことがありました。しかし、4つめぐらいのあたりでしくじり、飛ばされ、コブのあいだに沈んでしまいました。
メガネは壊れ、スキー板は外れ、そのまま・・・。胸を強く打ったらしく息ができなくなっていましたが、仰向くとコブのあいだから青い空が見え、すごく静かで、きれいだったことを覚えています。
「助けに行こうと思ったけど、いけないよ、あんなとこ」といったのはいっしょだった友人の言です。宙に浮いたわたしの姿は見えたらしいのですが、転んだあとはどこにいるかもわからなかったということです。
わたしもそれ以降、大きなコブが連続するコースは避けています。いや、避ける前に最近は、ほとんどスキーにもいきません・・・。