第13作:寅次郎恋やつれ~(吉永小百合); マドンナ吉永の二回目の登場だが、彼女と再会するまでの騒動が無類に愉快で楽しい。旅先での他愛もない話を聞かせるいわゆる「寅のアリア」が絶妙で、何回見ても(聴いても)飽きない。マドンナ登場以降は、第9作と似たようなやりとりが待っているだけで、それほど心躍らない。しかし、歌子と父との和解の場面は感動的だ。しかし、吉永を引っ張り出すためだけに殺された歌子の亭主がかわいそうだ。ちなみに二代目おいちゃん松村達雄はこれで見納めである。もうしばらくおいちゃんとして出て欲しかったと思う。