第30作:花も嵐も寅次郎~(田中裕子); 今作品は、48作中、動員数で三番目の2282000人、配収15億2000万で一番の作品、マドンナは田中裕子で派手さは無いがしっとりしたいい女で二枚目の三郎青年(沢田研二)との恋のお話。 まずとらやで、まつたけ騒動が始まり、おじちゃんに「出て行ってくれ」と言われ、寅さんが「それをいっちゃおしまいだよ」といって出て行く事になる、この後のおじちゃんとさくらのセリフにほろりとする。 九州で蛍子(田中裕子)と三郎と寅さんたちが出会う。三郎青年は母親の思い出の地を納骨前に尋ねている途中、旅館で寅さんと会い供養をすることになる、ここで面白い場面があり大笑いする、港で別れの時がきて、三郎が蛍子に「ぼ ぼくとつきおうてくれませんか」で恋が始まり、寅さんが世話を焼き観覧車の中でプロポーズとなる。 寅さんがポロリと言うセリフ「やっぱり二枚目はいいな ちょつぴりやけるぜ」 大笑いし、しんみりし、ほのぼのする映画です。
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第29作:あじさいの恋~(いしだあゆみ)
第29作:あじさいの恋~(いしだあゆみ); この作品はいしだあゆみを艶かしく撮った(顔の表情の変化や足のアップなど素晴らしい!)山田洋次監督の演出もさることながら、京都の人間国宝の陶芸家を演じた片岡仁左衛門と寅さんとのやり取りが絶妙で、感心しました。歌舞伎界の大御所である片岡仁左衛門に寅さんが芝居の講釈をたれるシーンなどニヤニヤしてしまいます。間違えなくシリーズ最高作の1本です。
第28作:寅次郎紙風船~(音無美紀子)
第28作:寅次郎紙風船~(音無美紀子); 全体的に物悲しさが漂っている印象が強い。冒頭の同窓会の騒動や、死病にとりつかれた老香具師とその貧しい生活風景、その未亡人との儚い恋愛……、オチのようだがオチになってない就職試験の結果など、見ていてつらくなるようなエピソードが山を成している。明るさをふりまくのは岸本加世子くらいだが、彼女の境遇も決して能天気なものではない。しかし、それでいて、心が温かくなるようなシーンもあって、不思議な感じを受ける。決して駄作というのではない。
第27作:浪花の恋の寅次郎~(松坂慶子)
第27作:浪花の恋の寅次郎~(松坂慶子); 寅さんシリーズとしては標準的な出来の作品ですが、よく見ると「とらや」の人々のアンサンブルが絶妙で、横顔や後ろ姿でもしっかり演技しているのには感心しました。後のゴクミシリーズでは主役となる満男役の吉岡秀隆もこの作品から登場です。マドンナの松坂慶子は当時20代半ば。とても初々しいのが印象的でした。
第26作:寅次郎かもめ歌~(伊藤蘭)
第26作:寅次郎かもめ歌~(伊藤蘭);;(リクエスト第5位)後の「学校」シリーズにつながっているのだろう、定時制高校の様子がメインテーマとして据えられているので、いつもの寅の失恋話とは一味違う作品になっているが、伊藤蘭の熱演もあり、シリーズ中期の佳作と呼んで差し支えない。ちなみに満男役の中村はやと氏最後の出演作でもある。