アーカイブ | 2月 2010

第20作:寅次郎頑張れ~(藤村志保)

第20作:寅次郎頑張れ~(藤村志保);●今年はマジメにやるぜ、なあ、さくら!寅さん20作目の大奮闘! 中村雅俊と大竹しのぶが出演していますが、若くて初々しいのに好感が持てます。 二人を結びつけようと寅さんが指南するが矢張り裏目に! 奥手の中村雅俊が昭和50年台初頭の純朴青年をよく体現しています。 二人が動物園でデートするシーンは実に微笑ましいです。 もう一つ目立たない作品ですが、私は好きです。 そして中村さん、大竹さんともに現在も活躍しているので、やはり山田監督は 見る目がありますねー。

第19作:寅次郎と殿様~(真野饗子)

第19作:寅次郎と殿様~(真野饗子); ボケ老人と紙一重の殿様を大真面目に演じる嵐寛寿郎のおかしさ(亡くなる3年前の作品です!)と、表向きは従順だが、裏では要領良く立ち回っているであろうと思われる執事吉田の三木のり平の怪演で、マドンナの真野響子がすっかり霞んでしまった作品ですが、楽しめます。夢のシーンは、嵐寛に因んで鞍馬天狗!吉田義夫の新撰組との対決です。

第18作:寅次郎純情詩集~(京マチ子)

第18作:寅次郎純情詩集~(京マチ子);●寅さんがホラまたホの字。新春にひらく高嶺の花。二輪!美しい母娘との出逢い!久びさ車寅次郎の青春譜! 寅さんシリーズはどの作品にも味わいがありますが、この「純情詩集」も忘れ難い。旅の一座に歓迎される寅さんも貫禄十分。その一座が演じる芝居でのセリフ「人間はどうして死ぬのでしょう」。この言葉に寅さんはやがて直面しなければならなくなります。寅さんでなければ田舎芝居になってしまいます。

第15作:寅次郎相合傘~(浅岡ルリ子)

第15作:寅次郎相合傘~(浅岡ルリ子); 「男はつらいよ」って若い人は観ませんねぇ。「笑い」の基準が最近はドライな方向に行っていて「寅さん」は正反対ですからね。この作品に関していえば映画『冒険者』を思わせる(男2・女1)の旅シーン、「万年筆」を「万年ペン」と言う寅さんのセリフのセンス、素晴らしいです。なぜ初期~中期の「男はつらいよ」が幾多のコメディ映画の中で繰り返しの鑑賞に堪えるのか。芝居、脚本などの勉強をしている方にはとても参考になりますよ。