(第46作)
寅次郎の縁談~(松坂慶子);;(リクエスト第3位) 松坂慶子が当時80歳代後半だった新国劇の大御所、島田正吾とタンゴを踊ったのが話題になった作品。渥美清がまだ何とか声をさせる時代で、瀬戸内海の風景がとても印象的な作品でした。
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寅次郎の青春~(風吹ジュン)
(第45作)
寅次郎の青春~(風吹ジュン); 個人的にはシリーズ中で最も好きな作品、それゆれにかけがえのない作品として最高の評価となる、リリーを除けばシリーズ中で本作の風吹じゅん演じる髪結いこそ寅次郎にもっとも相応しい相手だろうとおもう。夫としての寅次郎がもっとも納まりのいい場所こそ髪結いの亭主だろうと考えるからである。「いまここで」あなたとふたりでと、正に現実を受け入れる幸福を歌った歌だとおもう。しかし、寅の望むものはいつだって「いつかどこかで」なのだろう、それはやはり哀れだと思う、劇中では微妙なニュアンスの演出が施されているがおそらく永瀬は風吹の子供という設定だと思う。ロケ地は宮崎県の油津です。
寅次郎の告白~(吉田日出子)
(第44作)
寅次郎の告白~(吉田日出子); 満男が泉に、「男には美しい花を眺めていたいというタイプと、奪ってしまいたいというタイプがいる。」と説明し、寅さんが女性を射止められない理由を説明する。 とてもいい表現だ。 さらに博に、「就職のコトをそんなふうに考えるなんて不真面目だ!反省しろよ!」と説教する。 博は謝るしかない。 そして最後に、「おじさんの恋する姿を見ても、僕にはもう笑えない。おじさんを笑うコトは僕自身を笑うコトなのだから」 10代の少年をこれ程までに成長させるのは何なのだろう? 一つには恋なんだろう。 そして寅さんという、色々な意味での見本となる人物。 自分の「こうなりたい」という理想像を刺激してくれる、いい作品だと思います。
ぼくの伯父さん~(檀ふみ)
(第42作)
ぼくの伯父さん~(檀ふみ); しばらくマンネリ調の作品が続き、低調だった寅さんシリーズは、吉岡秀隆の相手役として後藤久美子を迎え、満男と泉の恋物語を中心に話を進める「ゴクミシリーズ」になって見事に復活したと思います。その第一作がこの「ぼくの伯父さん」です。終盤、寅さんが泉の伯父である高校教師に「私は満男を褒めてやりたいと思います」と静かに啖呵を切るシーンは、寅次郎が満男への連帯感を表す、ゴクミシリーズの中でもキーポイントになる名場面だと思います。
寅次郎心の旅路
(第41作)
寅次郎心の旅路~(竹下景子); 寅さんシリーズの中で、唯一海外ロケをした作品でしたが、ウィーンを歩く寅さんにはちょっと無理があり、竹下景子の恋物語も中途半端でした。但し、前半の自殺を図った柄本明を助けるお話は、笹野高史やイッセー尾形の怪演も有り、非常に楽しめました。