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第1作:男はつらいよ~(光本幸子)

第1作:男はつらいよ~(光本幸子) ; 本作は第一弾として、監督、役者、スタッフの作り手の熱気が強く伝わってくる作品なのである。 妹のさくら(倍賞千恵子)、義弟のヒロシ(前田吟)が若く驚いた。 また彼らのなれ初めも、本作の縦軸として展開され楽しめた。 印象的なシーンは、ヒロシと反目していた大学教授の父親(志村喬)が二人の結婚式に参列し、朴訥と語るスピーチのシーンは感動的であった。 そして何よりうれしいのは、寅さんが若くワイルドで躍動的なのである。最期に追加で好きなシーンは、御前さまの笠智衆が記念撮影の際に「バター、バター、」繰り返しつぶやき、さくらに「それはバターではなくチーズですよ」と笑いながら訂正されるシーンも大好きなシーンです。

第16作:葛飾立志篇 ~(樫山文枝)


第16作:葛飾立志篇 ~(樫山文枝); 清新さが溢れた名作。恋愛というよりも、ギャグのネタとしてしか機能していないように見えて、実は深く考えさせる内容を込めた「学問」騒動の方に重点が置かれているので、ジメジメしたところがほとんどない。多分シリーズ中唯一、寅が正月も家にいるとさくらに話すところや、大学生に扮した寅と源公の爆笑バイなど、本筋とは離れたところの見所も多い。