５月１１日のことや、
いつものように朝までビリヤードして
ウトウト帰ったのは朝５時前…
辺りはもう明るく、
近所のじ～ちゃんば～ちゃんが散歩している時間や、
ほったらじ～ちゃん達が
なにやら犬に持ってた魚肉ソーセージみたいなん
あげようとしてて
よく見たらその犬…
ダルメシアンやってんけど、
ガリッガリのヨロッヨロやって…
一ヶ月くらいはなんも食べてないんかな、
爪も伸びて耳もめくれて
捨てられたのか、
逃げ出したのかわからんけど、
一回は家に帰ったけど、
ほっとかれへんかった。
近所のクソババアは石投げたりするし、
このまま放っておいたら、
車か電車に確実にひかれる、もしくは餓死…。
うちの犬も昔、人に助けられたこともあるし、
放っておけなかった。
すぐさまエサと水を与えたけど、
生きる気力がないのか、
ずっと何も食べてなかったからなのか、
全然食べないし…
そして家では保護できないので、
仕方なく警察署に連絡、
引き取られて行った。
さて、ここからが問題、
警察署に行って、一週間くらいは落とし物として扱われるが、
まさかのまさか、飼い主なんてそうそう現れず、
保健所で殺処分される。
救ってはいない、
ただ引導を渡しただけ…
それでも、野垂れ死ぬよりはいいかと思った。
しかもあんな状態で、
生きたいと思っているのか、
あの子にとって、また人間に愛されるのか、それともこのまま…
どうしたらいいかわからなくなった、
絶えようとする命を前に、
その決断はあまりに重いもので、
思えば人の勝手によりこうなったのだから、
俺には決められなかった…。
だけど、期限までに保護してくれるものを探し、
俺でもその子でもない、
誰かに生きてほしいと思われたなら、
その選択に委ねようと思った。
ネットを通じて募集をかけ、
もちろん、同情や誹謗、中傷などは無視、
たとえ保護したとしても死ぬかもしれない、
確実に命を看取ってあげられるような人を募集した。
一日30件あまりの問い合わせ…
その中で良いと思うものもあれば嘘くさいものもある、
ダルメシアンなんて犬種だから、
交配目的、売買目的、
元気な犬を買うより、
弱った犬を治すほうが安い。
それに近頃は虐待するやつなんかもいる。
いいと思う人もいれば、その人を悪く言う人もいる、
誰を信じたらいいのかもわからないし、
その間に、警察署で犬はどんどん弱っていく…。
救うとゆうことは、
殺すとゆうことかもしれないし、
委ねるとゆうことは、
その子の運命を決めることである。
猶予はなかった、
だから神奈川のダルメシアン専門のブリーダーの方に決めた、
兼ねてから親身に話しを聞いてくれていたし、
ホームページもしっかりしてたし、
なにより送られてくる犬が不特定多数の施設に送るよりは、
専門家とゆうのはなにより信じられた。
当初は、木曜日に引き取りとゆう約束だったが、
犬の健康状態がよくなく、
昨晩、神奈川からおこし頂いて、引き取ってもらった。
そして今朝、病院に連れて行かれ、
内臓などに特に疾患はなく、
栄養不足とストレスによる疾患のみで、
落ち着いた環境での充分な療養を受ければ回復に向かうと、
なんとか一命はとりとめた。
毎日会いに行っては、
心を通わせて、
人の作った世界に、
まるで自分自身に自問自答するかのように、
大丈夫だから、
とか
生きるんだ、
とか話して…。
これでよかったのかな？
まだわかんないけど、
これから頑張って元気になって、
心優しい里親さんに出会えたなら、
救ってよかった、
生きててよかったって、
俺もあの犬も、
思えるんだと思う。
優しいだとか、いい人だとか、たくさん言われたけど、
これだけは言える…
俺が優しいんじゃない、
…世間が冷たいだけ。
俺はHEROなんかじゃないし、なにかがほしいわけじゃない。
ただ、俺のおばあちゃんだったら、放っておかないだろうなって思ったから、
ただ、それだけや。
もし、この出来事に意味があるとしたら、
そうゆうこともあるって、そうゆう人もいるって、
消化してくれるだけでいい、
なにも得るものがなくてもなにも思わなくてもいいから、
アナタはアナタの大切な誰かに優しくいてあげて下さい。
信じたいって思えば
思うほど、
この世は嘘と裏切りにまみれた汚れた世界だ、
だけど時々、
光が見える。
だからこそ美しくて、かけがえのないものなんだと思う。
元気になったら、
会いに行くよ、
その時はもう一度…
君に愛って名前をつけよう。