第17作:夕焼け小焼け~(太地喜和子); 寅さんシリーズでこれが一番好きだ。とにかく出てくる人が皆それぞれいい。ストーリーがいい。気乗りしない様子で市内を案内されていた日本画の巨匠(宇野重吉)が、寅さんと再会し、車の窓から乗り出して浮かべるあの笑顔。観ているこちらまで「遭えてよかった」と嬉しくなってしまう。大地さんのはじけるような笑顔。皆にサービスして喜ばれると自分まで幸せな気分になってしまうような可愛いい性分。その人たちが抱えているちょっと哀しい部分。巨匠や売れっ子の芸者さんが、寅さんの心根の純粋さを好いてくれるのがいい。やんちゃな部分にちょっと困ってしまうところもいい。観たら絶対に幸せな気分になれます。