(第7作)男はつらいよ「奮闘篇」

(第7作)男はつらいよ「奮闘篇」

●(第7作)男はつらいよ「奮闘篇」
(榊原るみ);夏になったら鳴きながら、必ず帰ってくる、あの燕さえも、故郷恋しを、唄っているのでございます。 シリーズ第7作。いよいよ松竹映画の金看板となって、山田洋次=渥美清のコンビが冒険を試みたと感じている作品。マドンナ役の榊原るみは、知的障害を持つ女性。感動的な出会いのシーンから、徐々に狂い始め、暴走状態に入ってゆく寅さん。寅さんの常人と外れた部分を感じさせ、ひやりとさせられる場面がかなりある。そして最後はいつもの寅さんに戻って、というオチ。その寅さんと同等のウエイトで故郷・葛飾柴又「とらや」の人達が描かれている。冒頭、故郷の暖かさを懐かしむシーンから始まり、一時の平和と喧嘩。しかし、ちょっとしたことに大騒ぎで心配する家族の姿に観客は自分の田舎を連想するに違いない。

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