株式会社ASPE(千葉ジェッツ運営会社) 管理・MD担当 石井 理恵 さん


千葉のプロバスケットボールチーム “千葉ジェッツ” の選手の皆さんに引き続き、その選手を支えるスタッフの皆さんにインタビューをさせて頂きました。
チームを支えるスタッフの皆さんの想いやエピソード、普段どんなお仕事をされているのかなどをご紹介いたします。
今回は管理・MDを担当している石井理恵さんにお話をお伺いしてきました。

取材・文/金子大樹

 


社内の決まり事をどんどん強化していって問題が起こらないようにしようという仕組みを作ることに力を入れています



───まず始めに、普段どんな仕事をされているのか教えてください。
石井さん(以下敬称略)  財務経理を含めた管理業務全般ですね。一部経営企画みたいなところもやっています。引き算でいうとわかりやすいのですけれども、会社の中に営業がいて、広報がいて、ゲームオペレーションがいて”それ以外”といった感じですね。

 

───試合の時はどんなお仕事されているのですか?
石井 試合の時は主にチケット売り場の受付対応であったりだとか、当日ボランティアの方にも参加して頂いているので人員の移動だったりとか、お金の管理をしていますね。

───ではそんな石井さんが今仕事で力を入れていることはどんなことですか?
石井 そうですね。いま力を入れていることは社内システムというか、「社内の決まり事をどんどん強化していって問題が起こらないようにしよう」という仕組みを作ることに力を入れていますね。具体的に言うとISO規格(国際標準化機構)の認証を受けていて、都度何かが起きればみんなで共有して改善策をたてようということを導入したりとか、少し複雑な話になってしまうのですけれども…

───すみません…もう少し噛み砕いて言うと…?
石井 噛み砕いて言うと、ジェッツはスクール事業などもやっていまして、その月謝の回収期日がしっかり決められていて、それをもとに生徒さんが参加できるという流れが通常の運営方法だと思うのですが、今までそういった制度が確立されていなかったので、実際お金を払ってなくても参加できてしまったりだとかということがありました。その辺の仕組みや運用方法を作る(名簿をもとにして参加を確認するなど)ことや、その見直しなどを行っていくことですね。

───なるほど。では今後仕事で力を入れていきたいことはどんなことですか?
石井 今後は、いま正にこれから導入しようとしているのが各社員の評価システムですね。個人それぞれの目標があって、それをもとに評価されていくという。例えば一般的な会社で言う「賞与」とかがそれによって決められていくというような、社員の人事考課システムの導入に力をいれていきたいですね。
すみませんなんかスポーツ会社なのに全く次元の違うような話で(笑)

───いえいえ、スポーツの会社だけれどもそういった一面もあるということですよね。では次に、仕事でのやりがいを教えてください。
石井 そうですね、やっぱりもともと私も違う会社にいたので、そのような一般的な会社レベルの仕組みを作ることが出来た時に「ああ、ここまで変わったな」という達成感を感じますね。

───逆に大変だと思うことはありますか?
石井 そうですね… やはり目に見えた業務じゃないので、考えた仕組みに関しても何かが起きれば考え直さなければならないし、何かが起きる度にまだまだいっぱい考えなければいけないことがある、と思いながらまた新しい仕組みを作ろう、こうやればもっと会社自体が伸びていく、というようなことも思うので。その場だけの対処じゃなくて、先のことまで考えた仕組みを作っていかなければならないというのが大変ですね。

 

ファンの皆さまにもどんどん意見を言って頂いて、より良いチームにしていければ



───石井さん自身バスケットの経験はありますか?
石井 あります。小学校4年生から高校3年生の夏までなので大体8、9年くらいやってましたね。それと大学でもサークルで遊び程度にはやっていました。

───この千葉ジェッツを運営する株式会社ASPEに入るきっかけはなんだったのでしょうか?
石井 きっかけはもう本当にタイミングというか、私が前職を辞めて今後どうしようかなと考えている時にアルバイトをしつつ派遣もやろうと思ったんですね。それで派遣などで良い事務作業はないかなと探していたら、”バスケットチーム”と出てきて、「なんだこれは」と。そして面接を受けて、経験があるのでおそらくそこを買ってくれたのかすぐに採用してもらいました。最初は派遣で入り、半年くらい経った時に今の代表の島田から社員登用の話をもらいました。チームが開幕してひと月くらいの頃だったので、業務が慌ただしくなっていた時期で、始めは電話を取る人もいないというような状態でした。そこに私が入り、その時管理という部門が無く丁度そういった経験のあった私が徐々に管理担当になっていきました。

──石井さんからみる千葉ジェッツの魅力を教えて下さい。
石井 好きでやっているので、選手・フロントを含めみんな熱いと思いますね。チームは勝つことにこだわるし、スタッフの方は会社をどう維持していくのか、どうサービス向上を図っていくのかということですね。

───最後に地域やファンの皆様に石井さんからメッセージをお願いします。
石井 まずはずっと応援してくださっているファンの皆さまもいるので、私達もチームを良くしたいと思っているし、ファンの皆さまにも参加型というかどんどん意見を言って頂いて、より良いチームにしていければと思います。チームとして勝つ事以外にもファンの皆さまに対するサービスですとか、そういったところに関しても意見を言って頂いて、一緒にチームを良くしていきたいと思っていますのでこれからも応援よろしくお願いします。

───意見の交換会みたいなものもやられていますよね?
石井 やっています。シーズンが終わって6月くらいに”ブースターミーティング”というのを開いているんですけれども、そこでコアなファンの皆さまが来てくださって、初年度だと質問をどんどん受け付けて、それに対して会社として答えていく、というやりとりを実施しました。今年はディスカッション形式で、「今後チームが発展していくにはどうすれば良いのか」「ジェッツの強み・弱みってなんだ」という事に関する意見をどんどん頂きました。

───そういった会合を設けるというのはスポーツ界では珍しいですよね。
石井 そうですね。その中でまさに今回ご意見頂いたのが、ジェッツの強みという点で「ファンとフロントスタッフの距離が近い」ということでした。このようなミーティングを実施するチームもないし、受け入れてくれる、言ったことをちゃんと考えてくれるチームはない、ということも伺っているのでまさにそこがジェッツの強みなのかなと思っています。

───自分の意見が反映されるというのは嬉しいですよね。そういった点も含めてジェッツのファンでいる方もいるのではないでしょうか。
石井 そうですね。私達もすごく気付かされることが多くて、例えば「どのようにして観客をもっと増やすか」という議題でこの間話をした時は「他のスポーツチームの試合会場にチラシを配りに行くのはどうか」という意見を頂いて、そういったことは私達のなかでもなんとなく考えたことはあったのですけれども実際に動いたことは無かったので、そういうところで気付かされる部分はありましたね。

───ファンと意見を交換しあってみんなで一緒に作り上げていくチーム。新しく出来た成長過程のチームだからこそ出来る素晴らしい取り組みですね。石井さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

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