こんにちは勤務医の中嶋です
今年もフィラリアの予防シーズンが近づいてきました
フィラリア予防についてのお知らせします
まず、フィラリア症ってどんな病気でしょうか
ご存じの方も多いと思いますが、病気の原因となってる虫についてご紹介します
フィラリアと呼ばれている虫は、別名を犬糸状虫と呼ばれています。
その名の通り、糸のような虫で犬に感染すると心臓に数十匹の虫が寄生します
ちょっと気持ち悪いかもしれませんが、実際のフィラリアはこちら ↓
一匹の犬の心臓に寄生した犬糸状虫56匹
(写真の虫は本物ですが、ホルマリン固定されています)
心臓に寄生した虫は子供の虫を生んで、血液の中に顕微鏡で見ないと見えないくらいの小さな子虫が泳ぎます
⇒犬が蚊に刺されたときに、蚊は犬の血液とともにその子虫も一緒に吸います
⇒子虫を吸った蚊が、別の犬を刺したときに子虫は皮膚に感染します
⇒皮膚から最終目的地の心臓に到達するまでに、肉眼でみてもわかるくらいの糸のような親虫に成長します
⇒心臓に親虫が寄生すると、犬は咳が出たり、血を吐いたり色々な症状が現れ、命を落とすケースもあります
そこで、この病気は予防が大切になってきます
蚊がいるシーズンは毎月1回、万が一皮膚に感染しているかもしれない子虫たちをお薬で駆虫することで、
心臓に親虫を寄生させないようにすることが『フィラリア予防』です
蚊の生息期間に基づき、千葉のフィラリア予防シーズンは5月~12月までとなっています
ここで大事な注意点とお知らせがあります
フィラリア予防のお薬を投薬する前に事前に血液検査が必要になります
冬の間、フィラリア予防のお薬を投薬していない期間に
万が一蚊が飛んでいて犬がフィラリアに感染している可能性があるからです
親虫が心臓にいて知らずにフィラリア予防薬を投薬した場合、虫の死骸が血管に詰まって
ショックを起こす可能性があります血液検査をせずに投薬するのはとっても危険です
もし昨年投薬し忘れた予防薬がお家に残っていても、血液検査を済ませてから投薬してください
当院では、6月までにフィラリアの血液検査をされるワンちゃんを対象に
健康診断のキャンペーンを実施しています
普段は健康診断の血液検査をするとそれだけでも結構な費用がかかるところ、
フィラリアの検査とセットで健康診断を行うと、セット価格でお安く検査が出来ます
これには、ワンちゃんの気持ちを考えたメリットもあり、痛い思いをして採血した血液なら
1度の痛い経験で2つの検査を同時に行ってしまいましょうという利点もあります
8才以上でワンちゃんはこの健康診断で病気が早期発見されることも多いのでおすすめしています
(行動学的には痛みに敏感なワンちゃんにも病院に来る機会を減らせるのでおすすめです!!!)
最後に・・・
おかげ様で最近パピークラスに参加してくださる飼い主さんとワンちゃんたちが増えています
写真は先日行われたパピークラスの様子です
これからもパピーのワンちゃんたちが将来人間の世界で生活しやすいよう
しつけのお手伝いをしていきますのでよろしくお願いします
幕張ビーンズペットクリニック