(第29作)あじさいの恋 12月29 (いしだあゆみ); この作品はいしだあゆみを艶かしく撮った(顔の表情の変化や足のアップなど素晴らしい!) 山田洋次監督の演出もさることながら、京都の人間国宝の陶芸家を演じた片岡仁左衛門と寅さんとのやり取りが絶妙で、 感心しました。歌舞伎界の大御所である片岡仁左衛門に寅さんが芝居の講釈をたれるシーンなどニヤニヤしてしまいます。 間違えなくシリーズ最高作の1本です。
(第28作)寅次郎紙風船 12月28 (第28作)寅次郎紙風船 (音無美紀子); 全体的に物悲しさが漂っている印象が強い。 冒頭の同窓会の騒動や、死病にとりつかれた老香具師とその貧しい生活風景、 その未亡人との儚い恋愛……、オチのようだがオチになってない就職試験の結果など、 見ていてつらくなるようなエピソードが山を成している。 明るさをふりまくのは岸本加世子くらいだが、 彼女の境遇も決して能天気なものではない。 しかし、それでいて、心が温かくなるようなシーンもあって、 不思議な感じを受ける。決して駄作というのではない
(第27作)浪花の恋の寅次郎 12月27 (松坂慶子); 寅さんシリーズとしては標準的な出来の作品ですが、 よく見ると「とらや」の人々のアンサンブルが絶妙で、 横顔や後ろ姿でもしっかり演技しているのには感心しました。 後のゴクミシリーズでは主役となる満男役の吉岡秀隆もこの作品から登場です。 マドンナの松坂慶子は当時20代半ば。とても初々しいのが印象的でした。
(第26作)寅次郎かもめ歌 12月26 (伊藤蘭);;(リクエスト第5位) 後の「学校」シリーズにつながっているのだろう、 定時制高校の様子がメインテーマとして据えられているので、 いつもの寅の失恋話とは一味違う作品になっているが、 伊藤蘭の熱演もあり、シリーズ中期の佳作と呼んで差し支えない。 ちなみに満男役の中村はやと氏最後の出演作でもある。
(第25作)ハイビスカスの花 12月25 (浅岡ルリ子)(リクエスト第1位) 第25作目をリニューアルした特別編で,寅はリリーのことをこう言う「オレとこの女は生まれたときから運命の赤い糸で結ばれているんだよ、なあリリー」 今回のマドンナは浅丘ルリ子。過去の名シーンが登場するほか、CG合成した寅さんなどが登場。 浅丘ルリ子さんが2回マドンナ役で登場ということで、寅さんシリーズの代表作です。 明るいマドンナ役の浅丘ルリ子さんが赤いドレスを着て、寅さんの恋心に火をつけます。 何度見ても、当時の新鮮な気持ちが蘇えります。 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花〈特別篇〉☆☆☆☆☆ 出演: 渥美清, (浅岡ルリ子) 監督: 山田洋次