ワーカーズの夢は潰えたのでした
ワタシは失った時間を 自分の思いを言葉にしてくれなかった代表の彼女を少しだけ恨みました
自分にはこの場所が必要なのだと なぜ言葉にしてくれなかったのだろうと
ワタシ自身が不全だった頃なら
この恨みの感情を増幅させていたでしょうが それはすぐに消えました
「過去と他人は変えられない」 心理学(交流分析)で言われるフレーズです
このことが分かっていたからです
それからしばらくの間 仕事の合間にお菓子を作り 惣菜を作り
自分のイメージを確かめるように
諦めたくない気持ちを確かめるように過ごしました
シフォンケーキを試作
アップルパイを作る
塩麹や醤油麹を仕込む
キュウリのQちゃん風の漬物を大量に作る
茄子を漬物にする
そんな時 明日の種 という企業組合を知りました
早速HPを見に行きます
企業組合 という聞き慣れない名称
今まで求めてきたワーカーズという仕組みと どこが違うのだろう
ブログに行くと施設オープン直後です
記事にコメントを残しました
すぐに返事が来ました
是非ともご挨拶をしておこうと伺いました
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ケークサレ…??
ケークサレとは「塩のケーキ」の意味 フランスのお惣菜ケーキ
都内では中目黒「カフェ・ド・ヴェルサイユ」わずか1軒だけ(現在はネット通販中止)
レシピを見ると確かに美味しそう
早速試作です いろんな材料の組み合わせ レシピを変えての試作
だんだん形になってきます
当事者のメンバーの中からも
これで仕事ができたら嬉しい と希望が見えて来ます
何をどう作るか も大切ですが
彼ら引きこもりには 他人と関わること自体が大切
今まで家族以外の他人とは関わったことがないのですから
そして何より 自分の感情を言葉にして他人に伝えることが肝心なのです
小さな子供が言葉を覚え 周りとの関わり方を学ぶように
少しずつ少しずつ進めていきます
が
ワーカーズの立ち上げに 代表は話には乗るものの
実際に行動することを躊躇しているようでした
今になって分かることですが
彼女にとってこの工房は引きこもり当事者の居場所である以前に
彼女自身の居場所 彼女のお城だったのです
それを失くしてまで 新しい事業に関わることはしたくなかったのでしょう
彼女自身が夫の依存を受け入れている共依存だったのです
彼女が夫から逃れる場所がこの場だったのです
ケーキ作りをする工房の入り口のアパートに住む男性
工房に怒鳴り込んできたり 男性の当事者に絡んだりする事件が勃発しました
警察に通報し 家人に迷惑行為をやめるよう求めたり
もちろんその間は作業は中断です
そうしている間に年度末
工房には新しい当事者が現れます
お菓子作り教室をやっていた女性
彼女がこの場をリードするようになりました
ひょっとしてこれは代表の意図的な行動かとも思いました
パーソナリティ障害を持つ人がリーダーシップを取れないことは ワタシには分かっていますが
代表には分かっていない様子
これも後になって分かるのですが 彼女は当事者と一緒にやりたかったのです
単年度契約のワタシの仕事は不安定です
来年度はどうしようかと思っていたところだったのですが
ワーカーズの話が進展しない以上 ここで手を引くのがいいだろうと判断
1年あまりのここでの作業は終わりました 一体この時間は何だったのでしょう
食品衛生責任者講習の受講証を引き払い 道具を撤収しました
ワーカーズを作ろう!
ワーカーズコレクティブ
協同組合の一番小さな単位です
同じ目的を持った人が集まって出資し 事業を行い 利益を分配する
これが非営利でなくてはならないと知ったのは ずいぶん後のこと
引きこもりの自立支援をしているスペースがあります
ワタシは当初 ボランティアとして広報版下の制作と
自身のカウンセリング当事者の回復の経験を生かして 当事者の話を聴いたり
ワークショップをやったりしていました
引きこもりの状態の裏には
AC アダルトチルドレン 共依存といったアディクション(嗜癖)があります
これがさまざまなパーソナリティ障害の根っこになっているのです
長い時間 この状態が続いている彼らは 回復にはもっとたくさんの時間がかかります
彼ら自身の中にも諦めの気持ちが生じているので 回復したかに見えてもまた元に戻る繰り返し
代表との話で 彼らが自立できる仕事の仕組みを作ろうと 模索していました
その中で知ったのがワーカーズの存在
ワーカーズコレクティブ千葉県連合会を訪問しました
佐倉市には「回転木馬」「風車」といったワーカーズがあり
県連の方にも案内していただいて話を伺いました
スペースに戻って どんなことができるか話しました
ケーキ作りで仕事を立ち上げよう
ワタシはレシピを探し パウンドケーキから始めることに
材料を変え 調合を変え 試作です
メンバーの女性が持って来たのが ケークサレのレシピでした