先月、先々月と女の子のわんちゃんたちの子宮に膿が溜まる病気、
「子宮蓄膿症」に多く遭遇しましたので、注意を喚起させてもらいますね。
そもそもこれはわんちゃんたちの発情期、「陰部からの出血」が丁度、3月末頃から5月初旬にかけて開始することに起因します。
では何故、5月、6月そして今警告?かというと、
わんちゃんたちの発情期は出血が終わったら、終わりではなく、その後に黄体期という妊娠を維持しようとするホルモンが分泌される時期に突入してます。見た目ではわからないことが多いですが,お乳が張ったり、偽妊娠(ぬいぐるみを抱え込む、タオルなどで巣作りをする)という行動が出る子もいます。
黄体期とは黄体ホルモンが分泌される時期で、丁度、体内にいる赤ちゃんを「外敵だ!」「異物だ!」と攻撃しないように免疫を抑える時期とも言われています。すなわちこの時期は免疫が低下しているため、感染症が起こり易い時期だとも言えます。
ようするにこの時期は子宮からの細菌感染が起こりやすく、それにより子宮に膿が溜まりやすくなるのです。そして子宮感染が起こり、膿が溜まり、症状が出てくるの出血が終わってから1〜2ヶ月後というわけです。
特徴的な症状は外陰部からの排膿ですが、典型的な例が多いとも限りません。元気消失、食欲不振、お水をたくさん飲み、たくさんオシッコをするなどが診察理由になることが多いです。また発症年齢は様々ですが比較的中高齢の子で多い気がします。
特にその経過が長い子ほど生命に関わる危険なケースが多いので、早めに動物病院を受診してください。
小型犬のわんちゃんの子宮は発情していない状態でこの指の1/3程度のサイズです。逆に子宮蓄膿症になると1〜1.5倍ぐらいになります。つまりは正常子宮の3〜5倍ぐらいになります。
もちろん避妊手術が済んでいる子は基本的に大丈夫ですので、ご安心ください(^-^)
千葉市在住の方で、今年度の狂犬病の予防接種済みのわんちゃんは、千葉市と千葉市獣医師会の助成事業から不妊手術の助成金が受けれます。詳しくはコチラ。
ネコちゃんの助成事業もありますのでお問い合わせください。
ちょっと真面目に「今だから」の注意でした。
MAKUHARI Beans Petclinic
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