映画●「はじまりのみち」 06月01日より上映CHECK『二十四の瞳』『喜びも悲しみも幾年月』『楢山節考』など数々のヒット作を生み出し、盟友・黒澤明監督と共に、一時代を作った監督・木下惠介。本作は、松竹が木下惠介監督生誕100年を記念し制作。木下監督の実話を軸にエピソードを盛り込み、戦争という時代のうねりに翻弄されながら、母を想う子、子を想う母の真実の愛の物語を描き出す。木下惠介を演じるのは、日本に留まらず世界の巨匠からラブコールを受ける実力派俳優・加瀬亮。日本アニメ界の第一人者・原恵一が、初実写映画作品として、監督・脚本を手がける。(作品資料より)STORY時は戦中。政府から戦意高揚の国策映画つくりが要求された時代。木下惠介が昭和19年に監督した『陸軍』は、その役割を果たしていないとして、当局から睨まれ、次回作の製作も中止にされてしまう。すっかり嫌気がさした木下は松竹に辞表を提出し、脳溢血で倒れた母、たまが療養している浜松市の気賀に向かう。失意の中、たまに「これからは木下惠介から木下正吉に戻る」と告げる惠介。戦局はいよいよ悪化の一途をたどり、気賀も安心の場所ではなくなる。惠介は、山間の氣田に疎開することを決め、晩夏、一台のリヤカーに寝たままの母を乗せ、もう一台には身の回り品を乗せ、兄・敏三と、頼んだ“便利屋”と自分と三人で、夜中の十二時に気賀を出発し山越えをする。17時間休みなく歩き通し、激しい雨の中リヤカーを引く。ようやく見つけた宿で、母の顔の泥をぬぐう惠介。疎開先に落ち着いて数日後、たまは不自由な体で惠介に手紙を書く。そこにはたどたどしい字で「また、木下惠介の映画が観たい」と書かれていた。 (C)2013「はじまりのみち」
製作委員会 [上映時間:90分 ] ●[ 2013年6月1日公開 ]