相変わらず、淡々とレッスンを重ねています。
ただ、ちょっとマンネリ化も進んでいるような気が…。
そこで、自分に喝を入れるため、秋に行う発表会でギターと一緒に演奏をすることに決めました。
やはり、本番があると日々の練習にも気合が入ります。
曲目はまだ決まっていないのですが、私の中でギターとフルートと言えばボサノバ!?というイメージが強いです。
ギターの先生はジャズが得意なので、多分軽い感じの曲目になります。
「演奏会」というよりはBGMの役割を果たす演奏なので、緊張しないで楽しみながらできそうです。
だからと言って手を抜くわけにはいきません。
早速練習カリキュラムを練り直して、しっかり本番に臨みたいと思っています。
そこで参考になるのは、フルート専門店「ムラマツ」が1年に4回発行している「季刊 ムラマツ」です。
世界で活躍しているフルーティストがインタビューに答え、毎日の練習方法を惜しげもなく披露してくれています。
今回は東京都交響楽団首席奏者である柳原祐介さん特集です。
ウォーミングアップの方法と、速いパッセージの練習法が書いてあります。
全部文章で書いてあるので、自分の中に落とし込むためには何度も熟読が必要ですが、これはなかなか良い練習方法です。
今までいろいろな方々の練習法を読んできましたが、やはり「基礎は大事」というのは共通しています。
特にロングトーンをやっていないプロはいないのではないかと思うほど。
これは吹奏楽でもそうですよね。
学生時代の部活動でやっていた吹奏楽部でも、必ずと言っていいほどロングトーンはやっていました。
ロングトーンとは?
一つの音を美しく、そして長く伸ばすこと。
これがロングトーンですが、毎日必ず繰り返しやっていると「これってなんの意味があるの?」「つまらんっ!」「やらなくてもいいんじゃないの?音さえ出りゃいいじゃん」と思っていました。
しかし、これ、ロングトーンの意味を考えながらやるとすごく奥が深く、厳しい練習だと気が付くときが来ます。
ロングトーンをやる意味
時間にして20分以上やれ!と昔先生から言われていましたが、それだけロングトーンは奥が深いものなんです。
例えば、スポーツ選手でも練習前、または本番前に必ずウォーミングアップをしますよね。
これを入念に行わないと、怪我のもとになってしまいます。
また、基礎体力作りの為に、走り込みをしたり筋力トレーニングをしたりします。
ロングトーンはそれと同じです。
私は長く講師を続けていますが、中には「ロングトーンはつまらないからやりたくない」とおっしゃる生徒さんがいます。重要性をお話ししますが、それでもやりたくない方はロングトーンはやりません。
しかし、これが2年、3年づけていくうちに差が出てきます。
ロングトーンをしないとこんな弊害が…
ここに、同じ時期にフルートを始めたAさんBさんがいます。
Aさんは基礎練習大好き。
ロングトーン(フルートでは「ソノリテ」を使います)はもちろんのこと、指練習のタファネルも文句を言わずやります。
Bさんは基礎練習が大っ嫌い。私の教室に来た理由は「前の教室では基礎連ばっかりでつまらなかった」から。
レッスンでは簡単な曲でウォーミングアップをしています。
さ、このお二人。
2年後にはどうなったと思います?
アンサンブルもできるようになったAさん
メトロノームをかけ、地道にロングトーンをしたAさん。
こんなことができるようになりました。
✅四分音符60で8拍伸ばすのが苦じゃなくなった
✅自分好みの音を出せるようになった
✅自分の音を客観的に分析できるようになった
ここまでくると、他の方と合わせるアンサンブルもできるようになってきます。
一人で吹くのもいいですが、みんなと演奏するのも楽しいですよね。
アンサンブルをすると、周りの人が気を遣うBさん
一方のロングトーンを一切しないBさん。
一番困ったことは、息が続かないこと。
2年もやっていれば読譜力が上がり、長いフレーズの曲も吹けるようになりますが、一息でできないんです。これは普段、長く息を吹き続ける訓練をしていないから。
そして、だんだんと音がかすれてきます。
スポーツでいう基礎体力ができていないんですよね。
「アンサンブルもやってみたい」とおっしゃっていますが、これでは周りに迷惑をかける可能性があります。
※今はしっかりロングトーンの重要性を理解し、毎日やっていらっしゃいます。
おかげで、高いレベルのアンサンブルクラスに入ることができました。
やっぱりロングトーンはやる意味がある!
結論はこうです。
ロングトーン=音楽の基礎作り
だから、世界で活躍されているプロモ毎日行っています。
その重要性をよく分かっていらっしゃるからなんですね。
もしロングトーンがつまらない!と感じるのであれば、こんなことに気を付けてやってみてください。
✅今やっているテンポより遅くする。または1拍多くする
✅音の質は自分好みか。アンブシュアをちょっと変えてみる
✅音程は合っているか。チューナーを使ってみる
✅リズムを変えてみる
✅腹式呼吸ができているか
✅吹いている姿は美しいか鏡を見ながら
✅余計な力が入っていると思う部分はすべて力を抜く
1日1つづつで良いので、気にしてみてください。
あっという間にロングトーンが終わってしまいますよ。
まとめ
ということで、いあかにロングトーンが大事なのかが分かりましたよね。
先生によっては、ロングトーンのレッスンで30分も費やす先生もいるほどです。
それくらい大事な練習です。
しかし、それじゃあ楽しくないので私のレッスンではしませんが、その代わり、しっかりご自宅での練習で取り入れていってください。
私の日課練習でも、ロングトーンに割く時間を増やしていく予定です。
最低でも20分目標ですが…基礎練習嫌いだけど、頑張ります。


