忍耐を楽しむ

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私がひそかに憧れを抱いている先生がいます。
それは、私が講師で行っている音楽教室の大先輩、ピアノの先生です。
先生はピアノ講師としても演奏家としても活躍していらっしゃり、その他に着物の着付の先生もされていて、いつも姿勢はピンッと伸びていらっしゃり、その品の良さがあふれでていらっしゃいます。
見た目も憧れの理由の一つですが、先生のすごいところは、少しでも空き時間があればすぐにピアノに向かい練習しているところ。
なので稼働の曜日が被っていても、練習室に籠っていらっしゃるので、なかなかお話しできません。
先日久しぶりにお会いできたので色々お話を聞く機会に恵まれましたが、そのお話がまた私のモチベーションUPにつながったので、ここでご紹介したいと思います。

「先生は隙あらばいつも練習なさっていますよね。」

「管楽器の伴奏やら合唱の伴奏やら自分の演奏やらで、毎月何かしら新曲を譜読みしている状態。この歳になってもこうやって演奏の依頼があるということは、とても喜ばしいことよね。」
「やはり毎日なさってるんですか?」
「練習できない時もありますが、やはり弾かないと落ち着かないですね。」
「練習のモチベーションが下がることはないのですか?」
「それはもちろんあります。でも、私はそもそも練習が好きなんです。繰り返し練習することで確実に自分の身になることが分かっていますから。
人はこれを<忍耐>とか<努力>とか言いますけれど、私は「耐えなきゃ!」とか「私、努力してるわ」と思ったことがないんです。
練習していれば絶対うまくなることが分かっているので、それを楽しみにしている、という気持ちで練習しています。」

「上達の秘訣って何ですか?」
「どの楽器にも言えることだと思いますが、それは繰り返すこと。私はピアノしかやったことがないから他の楽器のことは詳しくは分からないけど、ピアノはひたすら反復。反復が物をいいます。
ピアニストは練習好きばかりで、あまりに練習しすぎて、腱鞘炎になったことのないピアニストなんているのかしら?と思うくらいです。」

先生とお話して学んだことは「忍耐を楽しんでいること」。
先生の日々行っていることは、本人はそう思っていなくても「忍耐」「努力」だと思うのですが、自分自身がそうは思っていません。
それよりも「これをやれば上達する」という未来の自分を想像して、ワクワクしながら!?練習されていることが上達と長続きの秘訣なのだな、と思いました。