5/25のキューバ戦は、内容的にはほぼ完敗していてもおかしくなかった。
第1セットは17-23から木村のサーブで8連続ポイントで逆転。
第2セットは逆にサントスのサーブで9連続失点。
その第2セットの途中から江畑選手が不調と見るや、迫田選手を投入。
真鍋監督の隠れたファインプレーだったが、第3セット以降から
スターティング選手を大幅に変更。
結果的に迫田選手が20得点をする活躍で、日本がなんとかキューバを振り切った。
これで、五輪に王手をかけ、残り2戦で1勝すればロンドン行きが決定する。
アーカイブ | 5月 2012
日本を救った木村沙織のサーブと迫田さおりのバックアタック
日本を救った木村沙織のサーブと迫田さおりのバックアタック=バレー
木村沙織のサーブが日本の苦しい状況を救った
バレーボールの全日本女子は25日、ロンドン五輪最終予選の第5戦でキューバと対戦した。3連勝で迎えた韓国戦で王手をかけるはずが、敗れたことで、この日の結果次第では五輪出場に黄信号が点滅する。
敗戦から中1日を経て、選手たちは気持ちを切り変えてキューバ戦に臨んだとはいえ、第1セットはサーブやスパイクにミスが目立った。日本にとって嫌なムードのまま試合は進み、18-23とキューバが大量リードを得たまま終盤へ。この厳しい状況から、流れを変えたのが木村沙織(東レ)のサーブだった。
「韓国戦でも1セットを取られたので、同じ展開になるのは嫌だった。どうにか逆転するためにはサーブで崩さないと思っていたので、崩すことができて良かった」(木村)
狙い通りのサーブでキューバの守備を崩し、日本は5点のビハインドを一気に跳ね返した。23-23と同点に追いついた後も、またも木村のサービスエースが飛び出し、24-23と遂に逆転。最後は江畑幸子(日立)のレフトからのスパイクで25点目をもぎ取り、逆転で第1セットを先取した。
しかし、第2セットはキューバのヤネリス・サントスのジャンプサーブが走り、第1セット終盤とは反対に、中盤に相手サーブによる連続7失点を喫する。岩坂名奈(久光製薬)に代えて平井香菜子(久光製薬)、山口舞(岡山)に代えて新鍋理沙(久光製薬)、江畑に代えて迫田さおり(東レ)を投入するも、終盤まで勢いが衰えないキューバをとらえることができず、第2セットは18-25で失った。
1-1で迎えた第3セットは一進一退の攻防が続く。試合が動いたのは、12-11で日本がリードした場面、またも木村のサービスエースだった。
波に乗った日本は迫田の攻撃や荒木絵里香(東レ)のブロックで連続得点を挙げ、最後は平井がキューバの攻撃をブロック。サーブが走り、ブロックが効果を発する理想的な展開で第3セットを制し、2-1と日本が優位に立った。
しかし、この試合で敗れれば五輪出場の可能性が消えるキューバも粘り、第4セットを取り返す。日本にとって今大会初のフルセットへと突入した。
もつれた試合を象徴するように、最終セットも終盤まで互いに譲らず、1点をめぐる攻防が繰り広げられる。しかし日本は、真鍋政義監督が「今日のラッキーガール」と称した迫田にボールを集め、得意のバックアタックで得点を重ねた。ジュースの末に16-15とマッチポイントに到達すると、最後は竹下佳江(JT)のサーブが効果を発し、キューバのスパイクミスで17-15。3-2で大熱戦を制し、日本が3大会連続の五輪出場に王手をかけた。
ロッテ・藤岡、交流戦初勝利
“先輩”清田が援護!ロッテ・藤岡、交流戦初勝利
六回、打者を打ち取りグラブをたたくロッテ・藤岡=QVCマリン
(セ・パ交流戦、ロッテ6-1ヤクルト、2回戦、ロッテ2勝、24日、QVCマリン)ロッテは先発の藤岡が6回0/3を1失点に抑える好投で、4勝目を挙げた。打線も藤岡を援護し12安打で6点を奪った。
ドラ1ルーキー、藤岡は立ち上がりに苦しんだ。一回一死から野口が右前打、ミレッジとバレンティンに連続四球。一死満塁のピンチを招いた。しかし、続く畠山を三振、宮本に内野ゴロを打たせ、一回を乗り切った。
すると、東洋大の先輩、清田がバットで援護した。二回二死二、三塁から「二死だったので走者をかえすことしか考えてなかった」と、左翼線へ落とす二塁打で2者をかえし先制した。清田は「カーブがくることは考えていたので、体が上手く反応してくれた。藤岡を援護できてよかった」と思い通りの打撃に胸を張った。
藤岡は五回に1点を失うも、その裏に井口が左翼へ4号2ラン。4月30日以来白星がなく「いい意味で、この試合は重要になる」と身構えていた新人左腕だったが、打線の援護をもらい6回0/3を1失点。交流戦初登板で初勝利を挙げた。
【ロッテ】5勝グライ助けられて7回0封
【ロッテ】5勝グライ助けられて7回0封
<ロッテ5-1ヤクルト>◇23日◇QVCマリン
ロッテのセス・グライシンガー投手(36)が、7回無失点でハーラートップタイの5勝目を挙げた。「前回と比べたら制球が悪かった。ただ里崎のいいリードや、清田の好守に助けられた」と笑顔だった。
日本 止めまくって開幕3連勝!五輪へ前進
日本 止めまくって開幕3連勝!五輪へ前進
◇バレーボール女子ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選第3日 日本3-0タイ(2012年5月22日 東京体育館)
止めまくってロンドンへ前進だ。世界ランキング3位の日本は、同12位のタイに3―0でストレート勝ちし、開幕3連勝で勝ち点を9とし首位を守った。狩野舞子(23=ベシクタシュ)、江畑幸子(22=日立)、木村沙織(25=東レ)がそれぞれ4本のブロックを決め、チームでも計17本と計4本のタイを圧倒。23日の韓国戦に勝てば、アジア最上位としての五輪切符獲得に王手がかかる。
東京の新名所が開業した記念日に、真鍋ジャパンが新たな得点パターンを確立した。まるでスカイツリーのような高さで、タイの強打を跳ね返し続ける。ペルーとの初戦は10本、台湾との2戦目は8本だったブロックが、この日は計17本。4本だったタイを圧倒し、終盤に対戦するロシア、セルビアなどの高さに対抗できる手応えをつかんだ。江畑、木村と並ぶチーム最多4本のブロックを決めた狩野も「自分の役割が果たせた。怖いくらいに決まりました」と笑みを浮かべた。