すっかり間があいてしまいました。;
遅ればせながら、今少しづつ、ハガキを準備しています。
「リンゴの木を描こうと思って、、」の続きです。
絵本を応募する人のため、何回か応募したときのことを順を追って、、
、
「ーとにかく誰かにみてもらいたくて、のらのらしていた自分が描こうと思って、描けば何かあるんじゃないかと。ー
いちばんすみっこに入ってしまって、すごくショックだったのね。
落ちなきゃいけない、と思っていて。
こういういいかげんな気持ちで描いたのが、いくらすみっこでも載ったというのが許せなくて。
変なショックでした。」
授賞式の時に、最優秀賞の宮本さんにお会いして、応募する時に描いたその時に体調をこわして、
半年後の授賞式でも、首や腕が痛いと言っている人です。
身体を壊すほど絵を描くってことに、なんてことかと驚いて、私はのらのらして描いているのに、
宮本さんは仕事やりながら描いていたのに、身体こわすほど描くなんて、、
私もやろう!って思ったことをおぼえています。」
「どうしようもなく落ち込んでいた頃があって、自己逃避だったというか、どこかへ旅立ちたいって気持ちだけで
別に描こうとか思ってないのに、{リンゴの木が描きたいから、リンゴ園に行きます}
なんて大っきなうそをついてしまったんですね。
そうしたら、そのウソを見破られたのかどうかわからないけど、その話し合いの後
呼び止められた人に、{リンゴの木は見なくても描けるんだよ}って言われたんです。
これもショックで、人間には想像力があるから、当たり前なのね、、、
で、言葉もわからない弘前に行って、だんだん言葉がわかるようになって、
自分を取り戻してきて、その土地の人情がそれ以上続くと、あんまり入り過ぎたのね。
私、軽い気持ちで描けなくなってしまったのね。
で、軽い気持ちで描けなくても、とにかく描かなきゃいけない、、と思って、、、
今も追い詰められるような気持ちで、いつか描きたいと思っています。」
「やっぱり、人っていうのは健康でないとだめなんですね。
当たり前のことながら、そう思います。
体調もよくて、心の状態もよくて、そのうえちょっと余裕もって、あんまり余裕があると遊ぶから、
とにかく描きたいと思います。」
「-描きたいことと、自分がどういう距離にいたら描きやすいかということが、
今私わかんないんですね。
なんか、すぐのめりこんでしまって、人が泣いていたら、同じに泣くしかないしね。
で、そういう作品と自分との間隔がとれないもので、まだおどおどしてる、、、、。」
「ひとつのことに執着してしまうと伸びきれないところがあるからね。
自分の絵にうぬぼれるのもいいけれど、他の立場から見るっていうことをすると、
また自分に近づけるんじゃないかなあって思うんです。」
「いつか誰かに言われたけど、描きたいものがあるのに、描かないのは、描きたいものにたいして
失礼だって言われました。私もそう思います。」
以上が絵本のセミナーで、三井さんが話した言葉です。
ほんとに繊細さと、優しさと自分独自の見方を持ち合わせていた人だった、と、今さらながら心打たれます。
もし生きていたら、どんなふうだったんだろう、、、と、ついつい思ってしまいます。
世俗にまみれ、年をとった身としては、たまには、彼女の言葉を思い出してみたいな、、、とつくづく思うしだいです。