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監査引継ぎ終了報告

本日(2/24(火) 13:00~14:15)次年度監査役への引継ぎを行いました。
引継ぎは、本ブログの「監査引継ぎ(平成26年度⇒平成27年度)」に沿って
説明し、新監査役から出た幾つかの質問に答える形で進めました。
新監査役のお一人は、以前、会計を担当したことがある方で、安心して
来年度監査をお任せできる印象を受けました。
なお、新監査役から幾つかの貴重なご意見を伺いましたので、参考のため、
主なものを以下に記しておきます。
(1) 以前、会計監査を受けたときは、会計から帳簿類を預かって会長と監査役
  のみで監査をおこない、会計は同席していなかった。
(2) 仮払金精算の記帳は、以前も問題があった。
(3) 監査は、会計の実態が見えている前年度の会計担当者が担当するのが
  良いのでは。
(4) 次年度繰越金が多額過ぎると、自治会費の減額を求める意見が出てきかね
  ない。多過ぎる分を別会計(定期預金や災害対策準備金など?)に移すのが
  良いかも。
(5) 4月頭の年度末監査では、定期預金や普通預金通帳の3月末時点の残高や
  定期の存在を、是非、現物で確認して欲しい。そうしてもらえれば、次年度の
  会計のスタートラインを、より信頼して見ることができる。無理なら、4月に自ら
  現物を確認したい。
最後に、
今年度の監査を担当してみて気づいたのですが、今の会計/監査の実態には
幾つかの問題がありそうです。会計や監査をやりたがらない会員も多いと聞き
ます。新たに会計や監査を担当する会員の方たちの負担を少しでも緩和し、
誰もが気軽にできるような形に少しでも近づけるために、「会計/監査業務・
改善タスクフォース」のような組織を立ち上げ、次のような点を議論、改善しては
如何でしょうか?
(1) 会計処理のやり方を定めた「会計処理の手引き」的な文書の作成とルール化
   ・月々の入出金の記帳ルール制定
   ・仮払金に関する記帳ルール制定
   ・普通預金/手持現金の間の移動の記帳ルール制定
   ・月例役員会で提示する会計資料の規定
   ・月例役員会での月次会計報告の義務化
   ・上期/下期決算報告の様式と記入ルールの制定
   ・等々
(2) 会計帳簿(特にExcelシート)の見直しと改良
   ・殆ど動きのない定期利息、災害対策準備金の欄が3分の1を占める
    「現預金内訳表の改良
   ・セットになっている現預金内訳表と収支月次報告書の間の自動入力の
    実現
   ・現預金内訳表と収支月次報告書の双方に現れる項目の整理・統合
   ・手持現金への振替があると、存在意味がなくなる「入金合計」「支出合計」
    欄の廃止
   ・「いつ」「誰から/誰へ」「何のお金が」「どこから/どこへ」「幾ら」動いたか
    を漏れなく記帳できるように改良
   ・手持現金の金種内訳表の必要性の再検討
   ・等々
(3) 監査のやり方を定めた「会計監査の手引き」的な文書の作成とルール化
   ・掲載済の「会計監査の進め方」をベースに、正式版を制定しルール化
新年度の会長、副会長の皆様、よろしければご検討ください。
以上

監査引継ぎ(平成26年度⇒平成27年度)

1.引き継ぎ資料 (1~4以外は年度末監査終了後にお届けします)
  1. 監査引継ぎ(この文書)
  2. 会計監査の進め方
  3. 監査・指摘事項(4月度~1月度)
  4. 会計処理に関する改善要望
  5. H26年度 普通預金通帳コピー
  6. H26年度 収支月次報告書
  7. H26年度 現預金内訳表
  8. H26年度 事業収支報告(仮払金支出事業の一部)
  9. H26年度 上期会計監査チェックリスト及び報告書
  10. H26年度 上期会計監査報告(=収支決算報告書)
  11. 会計帳簿 (もしあれば、3/1入手予定)
     ※ 前年度に実在した帳簿、今年度に新たに作成した帳簿等
  12. 前年度(H25)監査からの引継資料一式
2.監査の役割
  監査の役割は「不正入出金」と「不適切な会計処理」の監視です。
  重要なことは、次の2点。
    ・月々の収支に不正が無いこと、
    ・月末時点の現金/預金の残高が、帳簿記載の残高と一致していること
  「不正入出金」は無いはずですが 、万一、疑わしい支出を発見した場合は、
  領収書や請求書等の裏付書類の提示を求め、その正当性を確認して下さ
  い。 
  「不適切な会計処理」の監視は、気づいた点を報告するにとどめ、訂正は
  会計担当に任せるのが無難です。帳簿上の些細なミスはあまり気にしない
  こと。
3.監査のやり方
  基本的には「会計監査の進め方」に沿って監査する。
  ※ 会計担当の協力如何では、文書通りにできないこともあります。
    柔軟に対応してください。
  ※ 年度初め(4月役員会終了後)に、会計担当と打合せ、毎月の役員会で
    会計担当から受け取る資料を取り決めておくと良い。
  ※ 上期/下期収支決算報告は、初めて見ると項目間の関係が分かりずら
    く、とまどいます。前年度の決算報告で項目間の関係を予め把握して
    おくと、監査がスムーズに進められます。
4.特に注意すべき点 (詳しくは「監査・指摘事項」参照)
  ・普通預金から手持現金への移動が適切に記帳されているか?
     普通預金からの出金と、手持現金への入金が、同日、同額で記帳
     されていること。
  ・仮払金精算が適切に記帳されているか?
     仮払金の支出/精算の記帳には幾つかのパターンが見られ、
     収支上、残金の二重入金になっている場合も見受けられます。
     仮払金の出金、仮払金全額の仮想返金、仮払金残金の返金、
     仮払適用事業の支出、仮払適用事業の収入、の組み合わせが
     適切かを、自治会資産の増減に着目して判断してください。
  ・仮払金の使途は適切か?
     行事開催費や部門活動費として支給された仮払金は、精算翌月の
     収支月次報告書では、支出の総額がのみが報告され、内訳は
     報告されない場合があります。精算時の支出報告書で確認してくだ
     さい。
  ・外部への現金支出の支出先、金額は妥当か?
     外部への支出は、通常は口座振込。現金支出は不自然なので
     要注意。
以上

会計監査チェック項目

1. 月次報告の確認(監査月を含む毎月)
  (1) 手持現金の入出金の確認
    ・【現預金内訳表】の普通預金と手持現金の振替は、普通預金と手持ち
     現金の入出金に同額が記入されていること
    ・仮払金残金の返金が【現預金内訳表】と【収支月次報告書】に適切に
     記帳されていること
      ※ 仮払精算は帳簿記帳で混乱が生じやすいので注意。
    ・【現預金内訳表】の現金出金に不審な支出が無いことを確認
      (あれば、監査時に領収書等で確認)
    ・【現預金内訳表・次月繰越金内訳】の手持現金残高と
     【金種別現金残高表】の合計金額が一致すること
  (2) 一般会計・普通預金の入出金の確認
    ・預金通帳の取引記録と【現預金内訳表】の普通預金の入出金記録が
     一致していること
    ・【収支月次報告書】の振込出金に不審な出金が無いことを確認
      (あれば、監査時に領収書等で確認)
    ・【現預金内訳表・次月繰越金内訳】の普通預金(一般会計)残高と
     預金通帳の月末残高が一致すること
  (3) 仮払適用行事・収支報告の妥当性確認
    ・ 費目、金額が不審な支出が無いことを確認
      (あれば、監査時に領収書等で確認)
  (4) 【収支月次報告書】【現預金内訳表】の記載全般のチェック
    ・「仮払金残高」表の内容が、当月の仮払支出、仮払精算の事実を
     正しく反映していること
    ・入出金の相手(誰から/へ)、入出金の主旨(何のためのお金)が
     分かるように記入されていること
    ・入出金が、現金なのか銀行口座の振込なのかが、取引実態を正しく
     反映していること(通帳記録で確認)
    ・記入漏れ/記入ミスがないこと
2. 金融資産の確認(上期/下期/年度末監査)
  (1) 【現預金内訳表・次月繰越金内訳】の普通預金(定期預金利息/災害対
    策積立金)残高が、通帳の前月末残高と一致すること
  (2) 3定期預金が実在し、金額が前月の【現預金内訳表】の次月繰越金内訳
    に記載の金額と一致すること(証書/通帳を確認)
3. 決算報告の確認(上期/下期監査)
  以下の各等式が成り立つことを確認。
    (注)文中の①~⑭は、別紙「決算報告サンプル」中の項目番号
  (1) 「④ 現金残高」
       = 決算前月の収支月次報告書・次月繰越金内訳・手持現金残高
  (2) 「⑤ 普通預金残高」
       = 決算前月の収支月次報告書・次月繰越金内訳・普通預金残高
  (3) 「⑥ 定期預金利息・千葉銀行」
       = 前月末の通帳残高
  (4) 「⑦ 災害対策普通預金・京葉銀行」
       = 前月末の通帳残高
  (5) 「⑫ 京葉銀行 定期預金」=750万円、
    「⑬ 千葉銀行 定期預金」=600万円、
    「⑭ 京葉銀行 定期預金」=150万円
  (6) 「① 前期繰越金」
       =前期繰越(現金+京葉銀・普通預金+千葉銀・定期利息+
               京葉銀・災害対策積立金)
  (7) 「③ 前期繰越を含む収入合計」
       =「⑪ 合計」
       =「① 前期繰越金」+「② 当期収入計」
       =「⑨ 当期支出計」+「⑩ 次期繰越金」
  (8) 「⑧ 繰越金合計」
       =「⑩ 次期繰越金」
       =「④ 現金残高」+「⑤ 普通預金残高」+「⑥ 定期預金利息」+
         「⑦ 災害対策普通預金」
4. 次年度予算案の確認(下期監査)
  以下の各等式が成り立つことを確認。
   (注)文中の①~⑩は、別紙「予算案サンプル」中の項目番号
  (1) 「①X年度・3月末時点翌期繰越額・実績金額」
      = 下期決算報告の「前期繰越金」
  (2) 「②X年度・自治会年度収入合計」
      = 下期決算報告の「当期収入計」
  (3) 「⑨X年度・当期経常支出計」
      = 下期決算報告の「当期支出計」
  (4) 「③X年度・当期支出計」
      = 「⑨26年度・当期経常支出計」+「⑩ 災害等特別支出計」
  (5) 「⑦X年度・次期繰越金(A+B-C+D+E-F)」
      = (①A+②B-③C+④D+⑤E-⑥Fの計算結果)
  (6) 「⑦X年度・次期繰越金(A+B-C+D+E-F)」
      = 「⑧X+1年度・3月末時点翌期繰越額」

会計監査の進め方

1. 監査は年3回実施。(開催日は会計が決める。下記はH26年度実績)
  ・上期監査(4~9月会計)
        監査予定日 10月第1日曜日(10月役員会の1週間前)
  ・下期監査(4~2月会計)
        監査予定日  3月第1日曜日(3月役員会の直後)
  ・年度末監査(3月会計)
        監査予定日  4月第1日曜日(予定)
2. 毎月の役員会で、会計担当から次の資料を受領
  ・前月分【収支月次報告書】
  ・前月分【現預金内訳表】
  ・京葉銀行・普通預金通帳(一般会計)
  ・部門活動費、行事開催費の仮払金精算の収支報告(精算月の翌月のみ)
  ※ 預金通帳と仮払金収支報告が現物で提示された場合は、必要部分の
    コピーを取り保存する。
3. 上期監査日に 、会計担当から次の資料を追加で受領
  ・【上期収支決算報告】
  ・全ての預金通帳、定期預金証書
    (一般会計用通帳は「項番2の資料」に含まれる)
4. 下期監査日に 、会計担当から次の資料を追加で受領
  ・【年度収支決算報告】と【次年度予算(案)】
  ・全ての預金通帳、定期預金証書
    (一般会計用通帳は「項番2の資料」に含まれる)
5. 年度末監査日に、会計担当から次の資料を追加で受領
  ・全ての預金通帳、定期預金証書
    (一般会計用通帳は「項番2の資料」に含まれる)
6. 役員会で受領した資料を「会計監査チェック項目」に従って事前にチェックし、
  監査日まで指摘事項を纏めておく
7. 監査当日は、以下のことを実施
  ・監査当日に提示された資料を「会計監査チェック項目」に従ってチェックし、
   指摘事項をメモしておく
    (注)上期/下期監査は書類が多いので、チェックする時間を確保し、
       監査開始日時は、会計担当と立会人に相談して決める
  ・会計担当、立会人同席のもと、事前に纏めておいた指摘事項を含む、全て
   の指摘事項を提示し対応を協議する
  ・監査結果の報告
    ◎ 「会計監査チェック項目」の全項目で問題がなければ、
      【収支決算報告(上期/通期)】に署名・捺印
    ◎ 軽微な問題がある場合は、口頭で改善点を伝え、
      【収支決算報告(上期/通期)】に署名・捺印
    ◎ 重大な問題がある場合は、口頭で修正点を伝え 、収支決算報告の
      訂正を要求。訂正後に再監査し、適正と認められた時点で
      【収支決算報告(上期/通期)】に署名・捺印