あなんじゃこ


<アナジャコ>
昔、今頃の季節に幕張の辺りでは、蝦蛄(シャコ)や穴蝦蛄(アナジャコ)がとれたと
チヨ婆ぁちゃんが教えてくれました。
地元の人は、潮の引いた浜で穴からか顔を出す穴蝦蛄を『あなんじゃこ』と呼んでたそうです。
海での仕事の帰り、運がいい日はあなんじゃこを何匹か捕まえて、塩茹でにして夕食の足しにしたそうです。
ちなみに、検見川では貝船(けえぶね)と言われる漁船があり、
沖の方で本格的に蝦蛄漁をやっていたそうです。

<シャコ>
チヨ婆ぁちゃんが若いとき、もちろん冷蔵庫は無く、とれたての蝦蛄や蟹は、
ザルにいれ井戸の中に吊るしておいたそうです。
〜おまけ〜
もっと運がいい日には、幕張の浜に出来た潮溜まりに何匹もカレイが閉じ込められていたそうです。
そんなとき、女達は競って潮溜まりのカレイを手掴かみで捕まえたそうです。
『カレイはな、暴れっから、尾っぽじゃ無くて頭掴むダヨ』
チヨ婆ぁちゃんが、とってもうれしそうに教えてくれました。