現在本業の仕事で3年生からエントリーシート等の添削を依頼されていますがその中で希望する業界としてかなり多い業界の一つに「ブライダル業界」が挙げられます。
基本的なスタンスとして私自身もキャリア教育センターも「希望する業界には積極的な挑戦をしてほしい」と考えていますが、業界を選ぶにあたってはそれぞれの業界の見通しについて基本的なことは押さえておく必要があるでしょう。以下は基本的なことですが、この業界を希望する人は以下の2点について暗記しておくべき事項ですので改めてまとめておきました。
どの業界でもそうですがこの業界は「市場規模は小さくなっているので業界としては日本人を対象とする場合、(1)単価を上げるか(2)他社のシェアを奪うか」ということが今後求められますね。仕事としては工夫(かっこよく言うとイノベーション)が出来る人材でないと厳しいですね。憧れを超えてこの業界を希望することが出来る学生を企業は求めているのかもしれませんね。
《ブライダル業界の基礎知識》
(1)婚姻件数について
2011年の婚姻件数 661,899件(前年比△38,315件)
この数字はすなわち1年間に結婚する数です。今後の少子化に伴い、婚姻件数の増加は見込めないということを考えると結婚式の数が増えるとはあまり予想は出来ません。ちなみに10年前の2001年は799,999件でしたので10年の間に13万件以上も減っていることになります。(13万件というのはカップルということを考えると26万人ということですね。26万人というと習志野市の人口にほぼ匹敵します。習志野市の人口と同じくらいの人が結婚式を挙げる顧客層から減ったということを考える必要があります)
(2)平均初婚年齢
2010年 男性30.5歳 女性28.8歳
結婚の晩婚化が進んでいくのは学生の皆さんでもご存知のことかと思います。一応業界を希望する方は平均初婚年齢については押さえておいたほうがよいでしょう。上記の数字は内閣府が昨年発表した「平成24年度子ども・子育て白書」で公表している2010年のデータです。この際に覚えておくべき重要な点は「この業界で働く場合は当面は自分より年齢が上の人を顧客として対応する」ということです。この業界が基本的にリピーターがなく、失敗が許されにくい業界である上に年齢が自分よりも高い人たちを対象にするということは抑えておく必要がありますね。
またこれは覚えなくてもいいデータですが、2010年度の生涯未婚率(50歳になっても独身でいる割合)は2010年度男性が20.14%、女性が10.61%となっており、生涯独身の人が増えているということも抑えておく必要がありますね。これは市場としては何らかの施策により、ブライダル業界が取り込むことが出来るという前向きな考え方もあると思います。
私は個人的にはマーケットから業界を見るとブライダル業界よりも結婚相手紹介サービスの方が可能性がある業界ではないかと考えています。(こっちの方が面白そうですね)