船が沈むぐれぇイカが獲れただえ!の巻

2人は何十年もの間、毎日午後3時に一緒にお茶を飲みながら休憩するそうです。
子供の頃からずっと一緒、それぞれ違う家に嫁いだ後もこうして毎日一度会ってお話をするそうです。
昔の話を教えて下さいと聞くと・・・
『足がショブクくれえにブッタだえ!』
とチヨ婆ちゃんが開口一番。
幕張弁で足が地面に着く位のところでおんぶしたもんだという意味。
6歳の頃からハルエ婆ちゃんをはじめとする妹、弟たちをおんぶしてお守りをしていたとの事。
自分もまだ小さかったので背中の子供の足が地面に着いてしまっていたそうです。
小学1年生のチヨちゃんが子供のお守りを担当する程、当時の幕張の大人たちは畑と漁の両方が繁盛していて忙しかったそうなのです。
幕張の畑ではサツマイモと麦を主に栽培し、海ではイワシやハゼ、そしてイカ、スズキ、ワタリガニなんかが沢山獲れたそうです。
『イカが船が沈むぐれぇ獲れただえ!』
チヨ婆ちゃんとハルエ婆ちゃんは同時にやや興奮気味に教えてくれました。
ちなみにイカは今のベイタウンの辺りでよく獲れたそうです。
当時の海は今の国道14号線の辺りにまで迫っていて、浜をちょっと歩けばワタリガニを踏んでしまう程の恵まれた漁場だったとのこと。
2人からは『何かと昔は苦労が多かった・・・』という印象ではなく、その苦労の中で存分に幕張の毎日を楽しんで来たという感じがした。
『面白れっけどよ、昔はよ・・・』
チヨ婆ちゃんの遠くを見つめる優しい笑顔がとても印象的でした・・・。

次回は幕張のハゼ漁についてお話してもらう予定です!

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