いじめがなくならないどころか、ますますエスカレートし、ついに犠牲者まで出てしまいました。
いじめる側の何と陰湿な執拗なことか。若い女性を狙う卑怯。許せるものではありません。
著者はTVでもお馴染みの脳科学者です。少し前に買って、このSNSでのいじめのエスカレートと犠牲者が出てしまった機会に読み始めました。
オキシトシン、セロトニン、ドーパミンという脳内物質、性ホルモン・テストステロンが、いじめ=サンクション(制裁行動)を支配している、と始まります。
「大津市中二いじめ自殺事件」にも触れ「いじめ防止対策推進法」「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」策定といった学校の取り組みにも触れます。
傍観者が通報すればいじめは減るのか
の章では「日本では沈黙は金、というように、仲裁する人よりも傍観した人が最も得を得やすい」と。同調圧力の強さも挙げています。
脳内物質、性ホルモンのせいなのか、と何だか暗澹たる気持ちになるのですが、後半ではいじめの回避策も書かれています。成長に合わせて自分をコントロールする「メタ認知力」が大切、とも。