①自分の気分・感情に気づき
②それを言語化する
③そして他者に伝える能力を身につける
④その上で他者と向き合う
⑤他者を尊重する
⑥他者を愛する
⑦言語コミュニケーションを優先させる
などなど。
機能不全家族で育った頃に得られなかったもの─健全なら得られるはずだった全て─を獲得するには、時間と手間がかかります。
私の場合、カウンセリング終結後好きになった異性はできましたが、ここで自分の言語能力、コミュニケーション能力が試されました。
もっと難しいのは、幼児期の愛する愛される体験がないこと。これがその後の恋愛、セックス観を大きく歪めてしまっているのです。
このハンデはなかなか取り返しのつくものでもない。まして恋愛もセックスも相手がいること。壁は高い、険しいのです。
その点では私はとても近い距離になると対人恐怖があるようです。
パーソナルスペースという概念があります。自分と他者との距離がどれくらい近づけば快・不快に感じるか、というもの。(図)
相手によってこれは変わります。好意を持つ相手には近くでもOK、嫌いな人は視界に入るだけでもNG。
愛する人ならお互いのパーソナルスペースに入る、ほぼ同軸上で重なるのですから、これは幼児期から「慣れて」おかないと難しい。まずは親との親密な愛着関係がないと、他者との距離を詰めるのも難しいようです。
初歩的な訓練から。他者を愛する前にまずは自分を愛すること。これ一つでもACには難しい。
ありのままの自分を受容し、無条件に愛する。
自分を愛することなどなかった。愛されることも。自分を否定して規制して、条件付きの愛で支配・操作されてきたAC。他者にも同じことを求めてしまう。これをやめることです。
親のために、愛されるためにと言いなりに生きてきた「癖」を捨てることです。
親のためでなく自分のために生きる。自分が幸せになるために生きる。
ここから始めましょう。
そしていつか、愛する人と愛のあるセックスができる日を目指しましょう。
が、最近ではセックスレスの夫婦が増えていると知って、私は呆然としています。他者との親密な関係を持つことが重く、不要になっているのでしょうか。