本番で力を発揮する研究

浅田選手のオリンピックには、なんで悲壮感が漂ってしまうのでしょう・・・
普段の笑顔の浅田選手は明るく可愛らしいのに・・・
最近はそうでもありませんが、日本選手は本番に弱いと言われていました。
私は運動生理学専攻で大学院の時には体育心理学の教授秘書のアルバイトをしていたので
選手の研究のお手伝いをしたことがあります。
当時すでに、
試合で練習の100パーセント以上の力を出せる人、80パーセントの人、力を出せない人
・・・については、多くの研究がされていて、力が出せるように選手のトレーニングもしていました。
もう30年も前です。
研究室の実験にも多くの選手が参加し・・・メダリストやプロ選手の運動能力に驚いた記憶があります。
そんなすごいアスリートでも、試合に強い、弱い・・・は、ありました。
その後、研究ははるかに進んで成果も出ています。
浅田選手は期待が大きいので、当然、精神面のトレーニングは積んでいるはずです。
オリンピックは、全てを白紙に戻してしまうほどの、特別な舞台なのでしょう・・・
フィギュアスケートの採点には関係ないかもしれませんが、
今朝の浅田選手は、「肩が上がっている」・・・と思いました。
バレエで正しい姿勢を取るときは頭を上に伸ばすので肩は下がり、力が抜けた状態になります。
首が長くなり美しい姿勢になるのです。
冷静な時は意識できるのに、緊張すると肩が上がってしまう人が多いです。
正しい姿勢も取れないし、美しくないし、いらない力が入ってしまいます。
普段と違ってしまうのです。
もうひとつは、呼吸が感じられない・・・
これは、フェリのレッスンでも、たびたび注意しますが、中々出来るようにならないところです。
当然、呼吸を止めているわけではないのです。
「呼吸」を、見ている人が感じることが出来るかどうか・・・なのです。
キム・ヨナ選手やコストナー選手は呼吸が感じられ、流れが止まらないと思いました。
ロシア選手の飛び抜けた柔軟性や技術は嫉妬するほど!
ただ、技を詰め込みすぎて息苦しい・・・スポーツはそれでよいのかも?
明日は、日本選手の努力の結晶の演技と、笑顔が見たいです!
バレエに共通することも多いです。
バーから呼吸を感じ、音楽を感じ、感情、正しい姿勢、身体の使い方・・・きりがないけど・・・真剣にやりましょう!



バレエやダンスはスポーツではないので、回転数などで競うものではありません。
観ている人に、何を感じてもらえるか・・・