引きこもりの果てに

また起きた痛ましい事件
「息子が外に出ていたら 警察に連絡してくれ」
父親の言葉から 息子は親に見捨てられていたことが想像できます
親でありながら自分の子どもを引き受けることをしない 他人に委ねる
親自身もそのように育ったのでしょう 親自身も被害者だったのでしょう
とはいえ子の気持ちになってみれば こんなに悲しいことはありません
子は 愛する人から見捨てられるのが一番悲しいのです 一番辛いのです
子は 愛して欲しい人から愛されないことが一番悲しいのです
引きこもる これは子のSOS 救助信号
このサインを20年もの間見ようとしなかった 受け止めようとしなかった親
悲劇の原因はこの親子関係 またも機能不全家族の負の連鎖
かつてはワタシ自身も引きこもりの体験者ですから 苦しさは理解できます
この家族もまた 子が安心できる家族ではなかったのです
この場所にいていいんだという安心感
自分の感情を 笑顔を見せてもいいんだという安心感
自分はこの家族のメンバーに守られているという安心感
こんなものはなかったのです あったのは不安と恐怖
愛しているよ 心配しているよ こんな言葉を交わすことのない無言のコミュニケーションは
子を責め続けます 早く社会に出て働け いつまでそんな事してるの と
この先どうしたらいいのか 分からないのです
親は自分たち夫婦の関係が原因だと気づかず
子は自分を責め 嫌悪する
それでも互いは互いを手放そうとはせず 支配とコントロール 募り 互いの関係は悪化します
親子ともに本音のコミュニケーションが取れない悲しみ
コミュニケーションが取れないなら 互いが距離を取るものですが それもできないのです
自我を律する 感情や欲求を自覚する 衝動をコントロールする
これらのことは当事者だけでなく家族のメンバーにも求められます

NPO法人全国引きこもりKHJ親の会 によると
現在生きづらさを抱える引きこもりの数は、平成22年の内閣府調査によると70万人を超えています…とあります

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