カウンセリングや心理学の表現で多い 自己◯◯の四字熟語
今回は自己決定 について
自分で決める というとても単純な 分かりやすい表現ですが
実際にできているか やろうとして可能なことか 難しいかもしれません
この間の身の回りの出来事で あまりにも自己決定を放棄している風景を見たのです
自分で決められるのに 決めない 他人に決定を任せるのです
どうしてこんなことが起きるのか
自分で決めるということが できにくい状況になっているのでしょうか
誰かに決めてもらう 自分で決めることで生じる責任を回避したいとでもいうのでしょうか
仕事の現場でも それは些細なこと 例えば仕事で出る洗濯物を何リットルの水で洗うのか
そんなことどうでもいいのに 誰でも洗濯ぐらい自宅でやっている
洗濯物の量と水の量など誰でも決められる 何なら洗濯機ご本人にお任せしてもいい それほどのことなのに
ACの場合 自己決定という自由を奪われて育ちました 奪ったのは親
親は親自身を自己決定するのではなく 子という他者の自己を決めていました
親が子どものすべてを決めていました 幼児期なら仕方がありませんが 物心ついてからでもずっと
子は親のモノ 所有物でした 子はそれに反抗したくてもいつものあの不安と恐怖に晒されるのが嫌で 何も言えません
自分のことを自分で決める このシンプルでわくわくする体験をしないまま 大人になりました
誰かに決めてもらわなくては決められない 悲しい大人になりました
それどころかそんな親を見て 学んで育ちますから 自分も同じことをしてしまいます
愛着を持った他者に 距離を詰めて 自分の所有物だと思い込んでしまうのです
そして相手の自己決定の自由を奪うのです
自己決定の自由 そして他者の自己決定の尊重を
今からでも取り戻すことはできないでしょうか できます
自分の人生のすべては 自分で決めていいんだよ
たとえそれで間違ったり失敗しても それは自分で引き受ければいいんだよ
やり直せばいいんだよ と自分に語りかけるのです
そして自己実現
自分の理想 欲求 を実現する
これも長い間 自分の中で抑え込んでいた欲求を 外に出すことから始めます
欲求は悪 いけないこと という親からの呪縛を解くことです
「どう感じてる?」「で どうしたい?」感情と欲求を往き来して 自分で自分を決めていきましょう
言葉にして あるいは文字にして 出したものを自分の目で 耳で確かめて
ごまかしではなく本当の自分の感情と欲求を感じて それを受け止めましょう
受け止めたものは大切に 離さないように なりたい自分に向かいましょう
月別: 2015年12月
自己主張 そして自己防衛
ACはその育ちから 自己主張 自己防衛が苦手なようです
自己主張
文字通り自分の意見 考え 意志 感情も含めて 他者に伝える
頭の中では上手くできるのですが 実際に人に向けてとなると 言葉を飲み込んでしまう
上手く伝えられないのです
こんなこと言ったら相手にどう思われるか 嫌われるんじゃないか という恐怖心が強いのでしょう
これにも原因があります 親の受け止め方が嫌なものだった 拒否された 怒られた もっと酷い場合は虐待を受けた 無視された
これは幼児期から続いていました 物心つく頃から 極力自己主張しないように育てられています
親の言うことを聞くように 逆らわないように 親は手を替え品を替え 子を絡め取りました
自己防衛
自己主張とセットになって機能する 自分を守る方法 手段
これも親に奪われていました
子が自分の思い通りにならない 反抗する これは親にとっては不都合なことでした
子は自分の所有物である必要があったのです 親の思い通りに動くロボットのような存在でなければならなかった
反抗を見せるとやはり潰しにかかります 不快な表情 非言語メッセージに ここでもまた虐待 無視
自分で自分を守ることをしないので 無防備のままです 丸腰の状態
精神的な状態は 言わば裸の赤ちゃんのようなもの
防衛のための方法 言葉や態度 表情 仕草など 適切な方法を知らないので
外からの刺激に反応する時に 過剰防衛になったり防衛するはずが反撃になったり
またその先にある和解 仲直り 関係の修復を前提にできないので 防衛の加減が分かりません
こんな生育歴で大きくなりますから 大人になって他者と関わる時に 上手くコミュニケーションを取るのがとても難しいのです
ではどうしたらいい?
自己主張のトレーニングで 笑ってNoと言おう があります ご存知の方も多いでしょう
相手に何かを言われて それが嫌だったら 笑顔で静かに でも確かにお断りする というもの
ACの弱点は感情的になってしまうこと これをやめる 普通のテンションで しかも笑顔でNoと伝える
決してキレたり激昂しないよう 口ごもったりしないように まず心を落ち着けて
相手は自分に敵意を持ったり 攻撃しようとしているのではありません そこを勘違いしないように
そしてこちらも相手に敵意のないことを表すのが笑顔です
ボキャブラリーが少ないことを理由にする人がいましたが 決してそんなことはありません
少ない語彙でも相手には充分こちらの気持ちは伝わります
大切なのは これもご存知でしょう 自分を主語にした「I(アイ)メッセージ」私は〜と思う 私は〜ですよ
必ず「私」を主語にするのです 他の誰でもない まぎれもなく自分の思い 自分自身も自分の耳で聞いて確かめる
自己防衛は過剰になり過ぎないように
いざという時には自分を守ることは必須ですが 勝負ごとでも喧嘩でもありませんから 自分に余裕を持って
会話という相互交流を楽しむ気持ちで 言葉のキャッチボールを楽しむ気分で
お互いの共感が生まれることが 一番嬉しい成果ですから