感情を言葉にするトレーニングと共に
欲求を言葉にしていきます
長い間に感情そのものを抑え込んで生きてきましたから
ACは感情を自覚することがとても苦手です
感情より欲求を先に自覚します
欲求を満たすために生きて行こうとします
その奥にある感情に気づかないのです
順番としては
①自分の欲求に気づく 言葉にする
②その奥にある感情に気づく それを言葉にする
となります
〜したい 〜欲しい ACの場合は 〜して欲しい も多くの割合で加わります
欲求も 言葉にしないままに溜め込んでいると
自分の内側に溜まります
そして実際にその欲求が満たされないと ますますエスカレートします
言葉にすることの意味は その欲求を自覚することにあります
言葉にして 声にして 自分の外側に出して初めて 自分の欲求に気づくことができます
自覚できれば その理由も解決方法も見えてきます
なぜこの欲求が生まれるのかを自覚できれば
ただ即物的に欲求を満たそうとする衝動をコントロールできます
理由は分からないけど 〜せずにはいられない
を止めることができるようになります
生き直しのために ①すべての感情を言葉に
新しい一年です
この一年で AC共依存を手放して 幸せ感に溢れる日々を手に入れましょう
今までに書いたACの嗜癖や不全感を手放すためにはどうすればいいのかを
少し詳しく書いていきます
まず大切なのは「感情を言葉にする」こと
自分の内側に立ち現れる感情を すべて言葉にするのです
最初のうちは悲しい 寂しい 苦しい 辛い などネガティブな感情が多いでしょう
それに押し潰されそうになるかもしれません
それでもやめないで続けます
今まではそんな感情が山ほど溢れていて それでも言葉にすることなく 飲み込んで 溜め込んで来ました
それをやめましょう
言葉にするとしないとでは雲泥の差です
溜まった負の感情は 言葉にして自分の外側に出すのです
言葉にしなければ 自分の内側に溜まり 沈澱し 負の感情はいつまでもなくなりません
言葉にして それを自分の耳で聴いて 初めて自分の感情に 本当の意味で気づくのです
勘違いしてはいけないのは 感情を言葉にすることと感情的になることは違います
感情的になってはいけません 激昂してはいけません 普通のテンションで言葉にします
普通のテンションで感情を言葉にすると
悲しい 苦しい など 負の感情の裏側に その理由が見えてきます
激昂して キレていた時には気づかなかったことです
なぜそんな気持ちになるの? と自分に問いかけてください
どんな答えが聞こえたでしょうか
一年を振り返る
一年が終わります
長いような 短いような時間の感覚です
ACの時間の感覚は独特です
普通なら 時間の経過に伴って人は成長し大人になるのですが
ACの場合 時間が過ぎても子どものまま
幼児期の恐怖や不安がトラウマになって 時間を止めてしまうからです
内なる子ども インナーチャイルドの成長が止まります
たくさんの時間が過ぎても 子どものまま
過ぎた時間は戻って来ないまま 身体は大人になっても心は子どものまま
あの頃に戻ってやり直せればいいのですが 残念ながらそれはできません
自分を癒す作業〜カウンセリングや心理療法〜をして
インナーチャイルドを早く大人にすることです
大人になりたくないAC
それは自分の親のようになりたくない という意味ですが
親を見て育っています 全てを親から学んで育ちました
言動 感情の表現 コミュニケーションのパターン 全てです
ですからACが大人になるためには 親以外の「見本」が必要です
全てを親以外から学ぶのです
とても難しいことですが これ以外には方法はないようです
自分という「いのち」を産んでもらったことへの感謝はできても
育ててもらったことへの感謝はできないACのー
静かな悲しみです
それでも時間は過ぎていきます
これから せめてこれからは 幸せな時間を過ごしましょう
自分にプレゼントを
クリスマス そしてお正月
ワクワクするような楽しさです
ACにはそんなことも 一瞬の煌めきというだけだったと
当時の自分を振り返っています
周りの子どもたちは 家族は みんな楽しそうにしているのに
自分だけが置いてきぼりにされたような寂しさがありました
自由な感情を抑え込み 自己規制と「楽しんではいけない」などの禁止令で生きて来たAC
幸せがどんなものか 実感できないまま大人にななりました
楽しい出来事に一瞬の笑顔を見せても すぐに暗い表情に戻ります
人生の基本が 幸せではないのです 小さい頃から
楽しいことは長く続かない すぐに悲しいことがあるのだと
機能不全家族に生まれた子どもは 家族のメンバーの不安定な感情や言動に巻き込まれ
安心 安定 笑顔 幸せ といったポジティブな感覚も体験もありませんでした
この時期 小さい頃を思い出して
して欲しくてしてもらえなかったこと してあげたくてできなかったこと
言いたくて言えなかったこと 言って欲しくて言ってもらえなかったことを
大人になった今の自分が あの頃の自分にしてあげるといいと思います
たくさんの愛の言葉を たくさんの癒しの言葉を
ささやかでも 胸に染みるプレゼントを
赦(ゆる)す ということ
誰よりも愛したい 誰よりも愛されたい
でも愛してはくれない 愛を受け入れてはくれない
だからこそ恨み 悲しみ 憎しみが誰よりも強い
こんなに大好きなのに こんなに大嫌い
ACにとって 親こそが これほどまでに感情を惑わせる存在です
この どうにも手のつけられない感情を手放すことが ACと決別するカギなのですが
なかなかできません
親と対面して 冷静に普通のテンションで 自分の感情を言葉にしましょう
その上で 親へのこんな感情を手放すのです
機能不全家族に生まれて大人になった子は 被害者です
加害者は悲しいことに 最愛の親
赦す
今までのたくさんの悲しみ 苦しみ 怒り 憎しみ 恨みを
すべて「なかったこと」にするのです
もちろんそんな記憶は忘れることなどできません
心の中の引き出しにしまう そして鍵でもかけることにしましょう
自分の人生は自分の自由に 楽しんで生きていい
親のために生きる 人のために生きる
親の評価が欲しい 他者の評価が気になる
自分というものがないまま生きて来たACにとって
自分の人生 とか 自由に生きる という言葉には
強い憧れと共に 少なからず恐怖を覚えます
まず自分の人生の主人公は 他の誰でもない自分であることを思い出さなくてはいけません
他者のものではないのです とりわけ親のものではない 家族や親戚のものでもありません
人生の時間の全ては自分のもの
大切に 後悔のないように使うことが必要です
全ては自分の時間ですから 自分の好きなように 自由に使うことができます
人生の目的 目標を決めたら 無駄のないように時間を使います
もちろん息抜きやストレス解消に あるいは自分へのご褒美にも
自由に の裏側の それに関わる全ての責任を自分が引き受けることも承知しておかなければなりません
自由に とは 勝手気ままに ということではありません
楽しむこともACは下手です
人生を楽しんでいけない 幸せになってはいけない と思っています
楽しむ=不真面目 という公式が出来上がっているのかもしれません
幼児期の禁止令は 無意識の中に残っています
慣れ親しんだ感覚 嗜癖を手放すのは なかなか大変ですが
やってみると目の前が明るく開けます
助長する人 イネーブラー
イネーブラー 助長する人 がいます
AC共依存を助長する人です
AC家族の元々の構図は アルコールに依存する(例えば夫)から
アルコールを取り上げることなく 普段は支配されながら
一瞬の支配(立場の逆転)に生きがいを見出す妻がいる状態です
助長する側は 親子の場合多くは親ですが
助長と支配の裏には親から子への依存があります
依存と助長はギブアンドテイクの関係で続くことになります
助長しながら依存する 依存しながら助長するのです
助長する人は 他人もいます
恋人であったり結婚相手であったりします
惹かれ合う存在 類は友を呼ぶ です
より近い距離で原家族と同じように依存を続けます
助長する人は外側にもいます
AC共依存から抜け出そうとする人の足を引っ張る存在です
言葉では「あなたの自立を支援します」などと言いながら 実際は自分の支配下に置こうとします
そのやり方は巧妙なので 当事者たちは取り込まれてしまいます
自身も共依存なので 当事者の感情は分かっています依存する感覚を知っています
今まで依存していたACは 依存から離れようとしながら
まるで依存の相手を代えるように取り込まれます
それまでの回復に向けたトレーニングが台無しになってしまいます
気をつけなければ
「心の対話者 」 鈴木秀子
自分の感情を捉えるのが苦手なACに
他者の感情を捉えることが苦手なACに 絶好かも
ワタシのカウンセラーが勧めてくれた本です
その後カウンセラーのNPOに関わり 法人化のお手伝い
その後に受けた傾聴講座で とても役に立ちました
傾聴(けいちょう)というと今でこそ多くの人が知っていますが
当時はまだ一般的ではありませんでした
心を傾けて相手の話を聴く 聞く ではなく耳を傾ける のです
カウンセリングの基本でもあり コミュニケーションの基本でもあります
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いま求められているのは「話し上手」よりも「聞き上手」。
「聴く」技能を高めることができれば、人間関係のトラブルは解消される。
心を閉ざし孤立感を深める人たちの心の叫びを共感をもって受け入れ、サポートする方法を紹介。
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と紹介されている通り 聴く力を身につけるきっかけになります
会話の中で 注意して聞いていると 事柄ばかりの人がいます
あれがどうした それからどうなった が延々と続くのです
そういう人の話は大抵つまらないものです なぜでしょう
事柄の羅列ばかりで 感情や気分が言葉になっていないからです
ですから聞いている方は その人の話に共感も反感も持てません
傾聴の特徴は「相手の気分感情を聴く」こと
それに理解や共感を示すことです
そうすれば相手は「この人は自分を分かってくれている」と安心するのです
ACにとっては 会話によるコミュニケーションを学ぶ
絶好の教材になるかもしれません
子どものままでいたい 〜インナーチャイルドの癒し〜
ACの無意識(潜在意識)の中にある 大きな欲求が
子どものままでいたい ではないかと思います
幼児期に満たされなかった愛情欲求が 成人してからでも存在します
あの頃の欲求が満たされないので 安心して大人になれないのです
満たされるまでは大人になりたくない のです
インナーチャイルドはあの頃のままで 成長が止まっているのがその証
本来なら誰もがごく普通に得られた 親からの愛
その願いは 機能不全の親が叶えてくれる訳ではないのです
親でなくても代理になってくれる人ならば 疑似体験でもいいのですが それもなかなか叶いません
自分で何とかするしかありません とても酷なことですが
辛い家族の中を生き延びてきたAC サバイバーの宿命です
こんなことではいけない 大人にならなきゃ と今の自分を否定してしまいますが これも逆効果
いいのです子どものままで 自分を何一つ恥じることはありません
まずこの感情を自分の中で受け入れることが大切です
心理療法で言う「インナーチャイルドの癒し」です
エンプティ・チェアーとも呼ばれるものに似ているようです
椅子を2客用意します 一つは自分が もう一つは小さい頃の自分が座ります
インナーチャイルドを探します
探し出したインナーチャイルドは 怖くて震えているかもしれません 泣いているかもしれません
優しく片方の椅子に座らせます
小さい自分が あの頃に言いたくて言えなかっったことを聞きます
そして小さい自分が言って欲しくて言ってもらえなかったことを聞きます
それを大人になった今の自分が 代わりに言ってあげるのです
そして今度は今の自分が 小さい自分に声をかけます
優しい労りの言葉をかけます
これで子どものままでいたい欲求が終わります
親からもらった価値観を捨ててみる 〜AC共依存を手放すコツ〜
AC共依存を手放すコツ と書きましたが
実際には近道はないのです
今まで慣れ親しんだ感覚や嗜癖を手放すのは大変なことです
手放そうとしても何かあればすぐにあの頃に戻ろうとしますから
それなりの覚悟がなければ 簡単にはできません
ただ 自分の感情や欲求と向き合うのですから
ちょっとしたコツはあります
まず自分に向かって「頑張らなきゃ」「これじゃダメ」と脅迫的否定的になってはいけません
これでは逆効果で できない自分が嫌になってしまいます
こんな時にこそ「自分が好き」でなければなりません
できない自分を含めて 丸ごとの自分をすべて受け入れる のです
できなくても私は私が好き という気分です
できたから好き できないから嫌い という 親からもらった価値観はここで捨てます
コツのもう一つは
「自分はこの世に一人 孤独に存在している」ことを悲観せずに受け入れることでしょう
孤独であることを悲しむ必要はありません 淡々と受け止め 受け入れる
孤独を楽しむ という言い方がありますが これと似ています
この世にたった一人 だからこそ存在は貴重なのであり 価値は比較できないのです
人と自分を比べない これも大切
人と比べて 優れている 劣っている これも親からもらった価値観 捨てましょう