ACという嗜癖
この厄介な嗜癖を 一番持て余しているのは 誰でもない自分
いつまでこの不全感の中に身を置けばいいのか
いつになったら不全感のない自分になれるのか
出口が見つからず 絶望的になることもあります
長い間の癖は そう簡単に治るものではありません
治っても過去の記憶は消せる訳でもなく いつでも蘇りますす
すべてを自分で引き受けて それでも生き直す覚悟は必要です
もちろんそのままで 生き直しの選択をしないという方法もあります
自分と親 あるいは自分の家族だけで共依存の関係を続ける人はたくさんいます
周りに迷惑をかけなければ もちろんそれでもOKです
そのままで生きるか 生き直すか 選択は自由です
必要最小限の癒しと 認知の歪みを治した上で
コミュニケーションのトレーニングをした上で
自分の嗜癖と指向性を自覚してコントロールできれば
創造的で個性的で先進的なものを創り出す能力を持っています
オリジナリティと芸術性を持っているのです
芸術家的 職人的な豊かな才能です
自分の適性を知って 自分のやりたいことに向かうことです
自分をサポートしてくれる人を大切にして
八方美人になる必要はありませんが 決して敵を作らないことです
自分の力を過信しないことです ACはこれが得意ですから
人に生かされていることを分かることです
ネガティブ思考のままでは 時間だけが無駄に過ぎ去ります
ポジティブな部分に自分で光を当てて
明るく生きることが何よりです
月別: 2014年2月
生き直しのために ⑬ 外の世界と自分の位置
ACの対人関係の状態 といってもそれは普通に充実したものではありませんが
自分と他人の関係 お互いの位置 方向を見てみると これからのヒントが見えて来ます
自分を中心に 3Dの世界をイメージしてみましょう
プラネタリウムの 天空の中心に自分を置きます
そして自分と関わる他人の位置関係を 一人ひとりイメージします
親しい友人は どこに位置しているでしょうか 自分の目の前に? 少し離れて? 自分を向いてくれているでしょうか?
一番の存在である親は? 自分と同じ位置に? 自分の前に立ち塞がって? 自分の視界を遮っているでしょうか?
そうだとしたら 親に自分の場を明け渡してもらわなければなりません 自分がそこを譲ってはいけないのです
自分の世界の中心に自分を置くことが大切です 自分の世界では自分が主人公です
全く同様に 他者の人生の主人公はその人本人です 他人の人生は自分のものではありません
このことがイメージでき 理解できれば 自他の境界をはっきりさせることもできるでしょう
私と貴方とは違うのだ 私は貴方を尊重し 貴方は私を尊重する
私は貴方を愛するけれど 独占したり私物化はしない が分かるでしょう
ACは他者との対等・平等の関係が作れません
無意識のうちに 相手の下に入り込むところがあります
相手が普通に 対等に向き合おうとしても 自分の側からそうしようとします
自分に自信がなかったり コンプレックスがあったり 過剰に自分を卑下したり
という自分の側での問題があるのだと思います
これをやめるには やはり健全な自己愛を育てることです
自分で自分を愛する代わりを 他人に求めないことです 他人の評価で生きることをやめるのです
生き直しのために ⑫ 外の世界と関わる前に
自身の内側の世界が片付かないACです
癒されない過去の感情
自分を愛せない不全感
他者に依存してしまう嗜癖
他者の評価で傷つく自尊心
認知の不全 コミュニケーションの不全
などなど
ACは 外の世界で生きていく前に こんな自分の内側を片付けることが先決です
全部をクリアして とはいかないまでも ある程度の整理が必要です
これが片付かないままだと 外の世界で苦労することになります
◼︎ ACの自覚はないが 生き辛さを抱える人
他人とコミュニケーションが上手くとれない と悩んでいる人
これらの不全感に蓋をして それを抑え込んで 無理やり社会で生きている人はたくさんいます
◼︎ ACであることで自己嫌悪が過剰な人
不全感を自覚できて 自分のACぶりに 自分を責めてしまう人
自分はどこかおかしいんじゃないか 病気なんじゃないかと思い込む人
過剰なまでに対人恐怖になることもあります
コンプレックスや自己嫌悪が過剰になる場合も 対等な人間関係が築けなくなることもあります
◼︎ ACの自覚がなく「健全だ」と思い込んでいる人
自分の生育環境に何一つ疑問を持たずに 自分は健全だと思い込んで生きて来た人たちもたくさんいます
不全な自覚がないので他者とのコミュニケーションも不全なまま 自他の境界もない
感情の交流もできない 他人に向けてキレるのです
周りに毒を振りまき 知らないうちに孤立します
(実はワタシ自身も かつてはこのグループに入っていました)
自分の状態を客観的に見て 分析することも大切です
生き直しのために ⑪ 〜になりたい でも変われない
〜ねばならない 〜あるべき では人は変わらないことを書きました
これらの言葉の前には (本当はなりたくないけど したくはないけど)が付きます
この言い方をする時に 私たちは「〜だけど 〜ねばならない」と言っている訳です
嫌だけど と言葉の前にある限りは 変わりません
〜したい 〜なりたい 〜変わりたいになった時に 人は変わります
気持ちや意欲が前向きになって 本当に自分の内側から出てくる時に 初めて変わります
AC共依存から離れる時に その出口は見えていても
「あと一歩」が出ないために 踏み出せないことはよくあります
そんなときは自分の本音に聞いてみるのです
本当にそうなりたいの? と 本当はなりたくないんじゃないの? と
本当になりたいのなら いつの間にか変わります なりたい自分になります
そうでもない時にはそのままです 変わることはありません
でもそれでいいのです
変われない自分を責めてはいけません 焦ってはいけません そんな人はもっと時間が必要なのです
長い間に受けた傷や 考え方の癖は そう簡単には直せません 変われなくても仕方がないのです
変わろうとしない自分 変われない自分を感じるだけでOKです それ以上の感情の上乗せは必要ありません
ACの場合は 一番近くに親がいて 子の時間と自由を奪い取っていますが
それも時間が過ぎて親が亡くなれば 必ず自律・自立します
ですからそんなに急ぐことはないのです
ただ それには膨大な時間がかかるでしょう
なるべく早いうちに自律・自立が果たせれば その方がいいのです
自分の人生の時間を無駄にせず本当の自分を生きることができるのですから
生き直しのために ⑩ 本当の自分と向き合う
ACはいつも 本当の自分と向き合うことが苦手なようです
〜でなければならない 〜であるべき 〜のはず という自己規制が多いのでしょう
AC共依存を手放す時にも 前提にこの〜でなければ があるために ハードルが上がってしまいます
早く依存をやめなければ 早くACをやめなければ と焦ってしまいます
焦る気持ちは分かるのですが 逆効果になります
まず感情を掴む
焦らずに まず自分の本当の感情と向き合う 行動にするのはもっとずっと後です
「何を感じてる?」「どんな感じ?」を自分に問いかけます
ここでつい自分の感情に嘘をついてみたくなりますが これはやめましょう
本当の本音を感じます
次に欲求を掴む
感情に気づいたら そこから立ち現れる欲求に気づきます
〜したい 〜なりたいが分かります
そして思考する
この部分はACは得意かもしれません
感情と欲求を掴んで ここで初めて思考の出番です
考える作業がここから始まります
欲求を叶えるためにはどうしたらいいか どんな道順で進むか
とはいえ長い間の癖で 幼児性が残っています
子どもっぽい思考を捨てます 大人の思考に変える作業も大切
思い込みも捨てます 被害者意識も捨てます
余分な感情を差し挟まない 上乗せしない事が肝心です