精神科医として多くの著作がある著者
人格障害という言葉が 人格に問題があるかのようだと
パーソナリティ障害という呼称に変わりました
これは2003年の発行ですから「人格障害」と書かれています
カウンセラーなどのコ・メディカル分野では AC・共依存などの呼び方をします
これが根っこにあって さまざまな嗜癖となって現れると説明します
これが精神科医の世界ではこのような分類と呼称・診断名になります
症状と特徴で12ほどの分類に分けるとこうなります
パーソナリティ障害の区分 (DSM/Wikkipediaより)
妄想性パーソナリティ障害 Paranoid personality disorder
スキゾイドパーソナリティ障害 Schizoid personality disorder
統合失調型パーソナリティ障害 Schizotypal personality disorder
反社会性パーソナリティ障害 Antisocial personality disorder
境界性パーソナリティ障害 Borderline personality disorder
演技性パーソナリティ障害 Histrionic personality disorder
自己愛性パーソナリティ障害 Narcissistic personality disorder
回避性パーソナリティ障害 Avoidant personality disorder
依存性パーソナリティ障害 Dependent personality disorder
強迫性パーソナリティ障害 Obsessive-compulsive personality disorder
特定不能のパーソナリティ障害
これらの特徴を分かりやすく示してあります
この障害がマイナスイメージではなく 豊かな才能と可能性に溢れていることも教えています
自分の長所も短所も 客観的に捉えることの大切さを教えてくれているようです
カテゴリー: メンタルヘルス
「交流分析」杉田峰康
交流分析という言葉は聞いたことがある人も多いでしょう
精神科医エリック・バーンが提唱した理論体系であり治療法
「互いに反応し合っている人々の間で行われている交流を分析する」もの
サイコセラピーの本ですが 自分の自我状態を知るのに役に立つ本
自分の中には3つの私がいる
P…Parent…親の自我状態
A…Adult…大人の自我状態
C…Child…子供の自我状態
…から始まる話は 交流パターンやゲーム分析 ラケット(感情)へ続きます
手元に置いておくと 何かの時にまた読み返す本です
「夫婦の関係を見て子は育つ」 信田さよ子
〜親として、これだけは知っておきたいこと〜
と表紙のサブタイトルにあります
親であるあなたが親の立場で読んでもいいし
自分が育った家族を思い出して 子どもの目で読むのもいい本
こんな親が子どもを苦しめていますよ
気をつけましょう
本のご紹介 「毒になる親」スーザン・フォワード
この本でACの概念が広く知られるようになったと言えます
親の存在 夫と妻の「関係」が いかに子どもに影響を与えるかが分かります
こちらの画像は文庫版ですが 単行本もあります
本のご紹介 「共依存・からめとる愛」 信田さよ子
原宿カウンセリングセンター所長も務める著者は AC治療の第一人者
多数の著作の中でも ワタシが印象深かったのがこの本でした
共依存 当時は初めて聞く言葉
それが自分のことだと知った時のショックは大きかった
彼女の著作は新刊が出ると買いました
介護・看護業界の専門書にも 多く寄稿しています
全国各地で講演会 ワークショップを開いています
ブログも面白い
本のご紹介「私は私をあきらめない〜家族トラウマを越えて〜」外川 智子、 船田 真帆
こちらもワタシがカウンセラーからプレゼントして貰ったもの
この本だけが最後まで読み始めることができませんでした
中身を覗くとまるで自分のことが書いてあるようで 抵抗があったのです
カウンセリングが集結してしばらくして読みました
どこも自分のことが書いてあります
ここで始めて自分の人生はそんなに(いいえ 決して)幸せではなかった のだと気づかされます
読み手を優しく包み込みような文章で 癒されます
本のご紹介「アダルト・チルドレンと癒し」西尾和美
ワタシ自身がカウンセリングを受けていた時に
カウンセラーがプレゼントしてくれた本だったと記憶しています
西尾和美さんといえばAC治療のエキスパート サイコセラピスト(心理療法家)
日米間を移動してカウンセリングやワークショップを開いています
この本はACの理解のために読んで欲しい初歩の一冊
回復のために⑩ 自分を諦めない
回復への道のりは 時間がかかります
今までの人生観を180度変えるような変化です
今までの嗜癖を手放して 新しい自分に生まれ変わる
今まで抱えて来た負の感情を手放し プラスの感情で生きるのです
人生を生き直すのですから 今までの一つひとつを学び直すのですから
希望よりも不安の方が大きいでしょう 今までとは違う恐怖かもしれません
今まで慣れ親しんだ感情や感覚に無意識に戻りたがる傾向も充分にあります
そんな自分の感情や欲求に気づくことが必要です
認知~物事の見方 捉え方 感じ方~の変化を
かつての自分と比べながら 少し離れた距離で自分を眺めることも必要です
コミュニケーションの変化
感情の言語化が上手くできているか 戸惑い 失敗しながら繰り返します
失敗すると次の行動がなかなかできないものですが 失敗から学びます
特にコミュニケーションのトレーニングは 相手によって左右されます
相手から自分 又は自分から相手への一方通行ではなく 相互通行だからです
相手の言語能力 コミュニケーション能力も見る必要があります
自分の身近に 新しい人生の師とも言える「コミュニケーションの達人」がいれば
その人からたくさんのことを学ぶことができます
今まで他者から学ぶことをしてきませんでしたが 学ぶものはたくさんあります
当初は自分と似たコミュニケーションパターンの人に惹かれてしまいがち
ACやACっぽい人は かなりたくさんいるとワタシは思っています
これには充分気をつけなければなりません
そして少しでもできたことを評価して自分を褒めてあげる
自分で自分を諦めてしまわないことです
回復のために⑨ コミュニケーションのトレーニング
ACの最大の弱点 コミュニケーションの不全は
インナーチャイルドを癒すことで大幅に改善されます
ACがなぜ他者とのコミュニケーションが上手く取れないのか
手短かに言えば「自分のことでいっぱいいっぱいで 外に目が向かない」からです
自分の内側が片付いていないのです
遠い昔に「言いたくて言えなかったこと」「して欲しくてしてもらえなかったこと」
「言って欲しくて言ってもらえなかったこと」がまだ終わっていません
これが片付かないので 次の段階に進めません これが終わらないと成長できないのです
まずインナーチャイルドに向けて癒しの言葉をかけます
「今まで長い間ほったらかしにしてごめんね」
「やっと出会えたね もう心配しなくてもいいよ もう大丈夫だよ」
「これからはいつも一緒だよ もう安心していいんだよ」
インナーチャイルドが笑顔を見せるまで これを続けます
インナーチャイルドが癒されることで 過去の悲しみは激減します
閉ざしていたインナーチャイルドが解放されることで 自分の感情を言葉にすることができるようになります
自由奔放な子どもの表現が ようやく目覚めるのです
ここでようやく外の世界に目を向けることができます 他者の言葉や感情に関心を持つことができるようになります
ようやく他者とのコミュニケーションをとる準備ができます
自分の感情を言葉にする 相手に伝える
相手の言葉を聴く 相手の感情を受け止める それを言葉にする 相手に伝える
この一連の作業ができるようになるのです
コミュニケーションは相互通行 一方通行ではないことを知ります そしてそれを実践できます
繰り返し実践することで上達します
子どものままだったインナーチャイルドは成長を始め 少しずつ実年齢に近づきます
回復のために⑧ ネガティブな感情を手放す
ACの感情にはポジティブな感情がほとんどありません
幼児期から「幸せ感」が乏しいのです
親から与えられるのは いつのも恐怖と不安
自由奔放な感情を抑え おどおどしながら育ちました
楽しい 明るい 溌剌 元気 などのキーワードは本当に少ないのです
代わりにネガティブな感情にあふれています
親の口から出た子どもへの否定的な言葉は そのまま子ども自身の感情のベースになります
生まれて来てごめんね 生まれて来なきゃよかったね 自分なんかいない方がよかったね
こんな感情がベースにあるので 人生そのものを 生きていることを「幸せだ」と感じることができません
楽しいことがあっても一瞬の花火のように煌めいて すぐに元の暗闇に戻るのです
この感情を手放します
自分はこの世界に生まれて来てよかったのだ 歓迎されていい存在なのだ
生きていることを普通に喜び 幸せを求めてもいいのだ
自由奔放な感情を表に出していいのだ 笑顔を見せてもいいのだ
喜怒哀楽を表現してもいいのだ 涙を流して泣いてもいいのだ
自分を愛していいのだ
自分に向けて 肯定的な ポジティブな言葉を与えます