起立性調節障害(OD)の高校生が自分の体験を映画にしました。
中学生で発症した主人公が高校へ入学して自分の映画を作る日々、友達とのこと、周りの反応、心の葛藤が描かれていて、この病気を持っていない人でも何か通じる感じがあるんじゃないかなと思います。
ある日朝起きられなくなる、頭痛、腹痛、めまい、夜は眠れない。嘘ついたり怠けてるんじゃないよ!と言ったところでわかってもらえない孤独とワンセットの病。サイクルがずれてるとか早寝早起きすれば治る、ってもんでもないんです。
もう負け犬でいっか、負け犬の何が悪い!?って開き直るまでは苦しい時間がかかります。
主演、原作、監督、脚本の全員高校生。映画は心が洗われるようなとても美しいシーンとがんばりたくてもがんばれなくなった一人の女の子が誰かのために光を見出そうとする心模様の組み合わせが思春期の気持ちを伝えています。プロの作品ほどの仕上がりです。
上映会は終わってしまったのですが、OD人口がこれだけ多いとどこかで再上映されることもあるのではないかと思います。
海外でも上映会が開かれたり、全米学生映画祭に出品されたりと世界の人にも見られているということは世界的にもODは多いのかなという印象も。
起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)は、思春期前後の小児に多くみられ、起立時にめまい、動悸、失神などが起きる自律神経の機能失調です。(恩賜財団 済生会サイトより)
中学生の10人に1人がODとも言われています。
ODって「奇妙な病気」って意味らしい。確かに奇妙なんです。
いろんな病院行って気持ち悪くなる検査していろんな薬飲まされて、結局何も変化なしって、もういいわ。心の病気まで疑われて・・・違うって。プロテインもサプリもお断り。母親は自分のせいだとか勝手に自分責めに落ち込んで神社にお参りしてるし(うちだけ?)我が家のOD娘とはそんな会話がありました。いつ治るんだろう?と思いつつ早何年かしらね。
映画の監督をした西山夏実さんもまだODとの付き合いは続いているそうです。2003年生まれだから今年20歳になる年齢です。発症後は数年は続く人がほとんど。
でも本人もだんだんとODとの付き合い方がわかってきます。変な病気が笑えてくる。
そしていつかきっと治ると思っています。