明日の準備


明日は稲毛海浜公園 三陽メディアフラワーミュージアムでのイベント「スチレン版画で遊ぼう!」です。
見本作品を用意してます。
イベントも予想どうりにはいかないもの。
予想外のことから次の思いつきが生まれることが面白い。

池田栄「子どもアトリエ」絵画展

昨日、8月25日に子供の図工絵画指導の研究サークルの先生に
八日市場にある松山庭園美術館に誘っていただきました。
香取郡多古町で子供アトリエを開設し指導された池田栄先生のアトリエの子供たちの作品です。
池田栄さん(1920~2010)は千葉県の生まれで子どもの絵画指導の天才と言われた方です。
子供と同等に向き合い同じ目線で対話し尊重したそうです。
子供たちの作品はもう・・・なんて言っていいんだか、すごくすばらしい作品ばかりです。
絵は生き生きとしていて、子供の感動、ときめき、命が感じられます。
描いた子は特別な才能を持った子ではなく絵が好きでこのアトリエに来たらこういう絵を描けたんだと思います。
池田栄さんは絵を教えたのではなく、もっと深い子供の心を動かしたのです。
この日は講演会もありました。
「池田栄の仕事を語る」と題され、池田栄さんを研究された大学の先生や交流のあった他の先生、
教え子の方々(代表としてお話された方は75才!)から先生の普段のエピソードを聞くことができました。
子供と遊ぶのも真剣でトランプをしても子供相手に負けてやることはなくいつも本気だったそうです。
また、いいと思ったことは他の指導者のことでも誰かに心から褒めて聞かせ真剣に聞かないと怒ったそうです。
絵画展の中の心に残ったとある絵の作者今はどうしているんだろう・・・と思っていたら
その作者は近くの席に座っておられた70代の女性でした。
その方は60年前の子どもアトリエでのことを「たった3~4年のことでも濃い時間だった」と涙をこらえておしゃってました。
私のこんな文章では何も伝わらないと思いますので、9/29(日)まで松山庭園美術館で絵画展を開催していますので
興味のない方でも観に行かれることをおすすめします。
池田栄さんのことを知ることができて良かったです。
自分の求めていたことはここに通じていたんじゃないかって思います。

「ない」という道具

子供が何かを作る時に、目の前にないものを欲しがることがあります。
工作をしている時に「ストローがあったらいいのに」
筆以外で絵を作っていく時に「筆があったら線を描けるのに」
今、ない道具があったら思いどおりのものが完成するのに・・・ってことです。
ここにない材料や道具がもしあったらそれでいいのかもしれません。
作りたい、表現したいという気持ちに応えるのかもしれません。
逆に今あるものだけで作るという創意工夫は生まれないかもしれません。
だから「ない」も材料や道具のひとつだと思えるのです。